2019 Fiscal Year Annual Research Report
アルポート症候群の重症化に関与する遺伝子の同定と重症化機序の解明
Project/Area Number |
17H04189
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
飯島 一誠 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00240854)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 裕 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (20332281)
野津 寛大 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (70362796)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 腎臓学 |
Outline of Annual Research Achievements |
X染色体連鎖性アルポート症候群(XLAS)はIV型コラーゲンα5鎖をコードするCOL4A5遺伝子の変異で発症し、男性患者の約90%、女性患者も約20%が40歳までに末期腎不全に進行する予後不良な遺伝性腎疾患である。本研究では、最新の遺伝学的手法によりXLASの重症化に関与する遺伝子を同定するとともに、分子シミュレーション解析法を用いて、重症化の機序を明らかにすることを目的とする。本研究では、主としてX連鎖性アルポート症候群の男性患者を対象として、その責任遺伝子であるCOL4A5遺伝子のスプライシング異常が疑われる症例の遺伝子型と臨床的重症度の関連に関して、ミニジーンを用いたスプライシング動態の解析やスーパーコンピューター「京」を用いたα3, 4, 5(IV)鎖の分子シミュレーション解析を行ったところ、non-truncating変異が生じることが示された症例は、truncating変異が生じる症例に比して、有意に腎予後がよいことが示され、ストップコドンを有するエクソンをスキップさせた場合に、正常なα3, 4, 5(IV)鎖とほぼ同様の立体構造を呈することが明らかになった。我々は、このような背景をもとに、エクソンスキッピング療法の開発に着手しており、XLASモデルマウスを用いた治療研究で、エクソンスキッピング療法が非常に有効であることを世界で初めて明らかにした(Nat Commun. In press)。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|