2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of Polycomb proteins in lymphocyte cell fate decision
Project/Area Number |
17H04214
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
伊川 友活 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 教授 (60450392)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 造血幹細胞 / B細胞分化 / 運命決定 / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
T細胞やB細胞は造血幹細胞から作られる。その過程で多能性の造血幹細胞は各種転写因子やエピジェネティック因子の働きにより徐々に分化能が限定されてい き、最終的にT, Bリンパ球系列へ運命決定される。造血幹細胞からリンパ球系列への運命制御は骨髄において行われるが、その詳細は明らかでない。特に運命決 定過程におけるエピジェネティック制御機構は不明である。申請者らは最近、ポリコームタンパクであるPCGF1が造血幹細胞からBリンパ球系列への運命制御に重要であることを見いだした(未発表)。そこで、本研究ではポリコーム複合体がリンパ球・ミエロイド系列への分岐にどのように寄与しているのかを明らかにすることを目的とする。 昨年までにPCGF1を含む異性型PRC1.1は従来型PRC1とは異なり、RING1A/B非依存的にPRC2の活性を制御することが明らかとなった。そこで本年度は、このメカニズムの解明に取り組んだ。PCGF1コンディショナル欠損マウスから人工白血球幹細胞(iLS細胞)を作成し、この細胞を用いてMNase-seq解析を行った。その結果、PCGF1欠損により新しく合成されたDNAにおける複製装置の形成が阻害され、ヌクレオソームの形成が破綻していることが明らかとなった。これに伴い、標的遺伝子座のH3K27me3レベルが減少するため、Hmga2, Tal1などの脱抑制が促され、B細胞分化が強く抑制されたと考えられる。驚いたことに、PCGF1標的遺伝子座のプロモーター領域においてRING1Bの局在やH2AK119ub1のレベル、PRC2のリクルートには影響がなかった。これらの結果から、PCGF1は造血前駆細胞分化においてDNA複製時にヌクレオソーム形成を正常に保ち、PcGタンパクによる遺伝子発現抑制状態を維持することにより、細胞の運命を制御することが示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Single-cell transcriptomics reveals expansion of cytotoxic CD4 T cells in supercentenarians2019
Author(s)
Hashimoto K, Kouno T, Ikawa T, Hayatsu N, Miyajima Y, Yabukami H, Terooatea T, Sasaki T, Suzuki T, Valentine M, Pascarella G, Minoda A, Taniuchi I, Arai Y, Hirose N, Carninci P
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Journal Title
PNAS
Volume: 116
Pages: 24242-24251
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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