2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H04310
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 寛 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20407951)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 整形外科学 / 関節最表層 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節最表層における各シグナルの役割について解析を進めた。Wnt/beta-cateninシグナルは軟骨において活性化しても抑制しても関節の変性を促進してしまうことが以前の研究で知られていたが、最表層でのみbeta-cateninを抑制したところ関節の変性は促進し、最表層でのみbeta-cateninを活性化したところ反対に関節の変性は抑制された。Wntシグナルは最表層細胞の維持に重要であるだけでなく、最表層特異的タンパクであるルブリシンの誘導に直接関わることを突き止め、その間にcyclic adenosine monophosphate response element binding protein (CREB)が関与することも明らかにした。一般にCREBはリン酸化されることによって活性化するが、Wntシグナルを活性化させるとCREBがmRNAレベルで発現誘導されることが分かった。また関節最表層に発現するWntファミリーを調べたところ、Wnt5a, Wnt5b, Wnt9a, Wnt16が高発現しており、力学的ストレスで誘導され、ルブリシンを誘導しうるのはこのうちWnt5a, Wnt5bであった。これらの成果についてはArthritis Res Ther. 2019 21(1):247に論文発表した。またNotchシグナルについても同様に解析を進め、最表層細胞の分化を強力に制御していることを解明した。NF-kakkaBについては、最表層細胞特異的に活性が保たれており、最表層特異的にMMP-9を誘導し、それがさらにTGF-betaの活性化に関与することを突き止めた。これらについては現在論文化に向けて研究を進めている。また最表層細胞のシングルセル解析についても現在解析を進めている段階である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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