2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of treatment strategy for renal cancer with comprehensive approach
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17H04329
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
植村 元秀 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (40631015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 和丈 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (10207376)
植田 幸嗣 公益財団法人がん研究会, がんプレシジョン医療研究センター がんオーダーメイド医療開発プロジェクト, プロジェクトリーダー (10509110)
中川 英刀 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50361621)
朝長 毅 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, 上級研究員 (80227644)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 腎がん / エクソソーム / cfDNA / 次世代シークエンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
予後不良の転移性腎癌の新規治療標的および血液バイオマーカーを同定するため、腎癌特異的に高発現する遺伝子および変異、タンパクなどの分子の単離が行われているが、臨床応用に至ったものはない。本研究では腎癌組織特異的に分泌されるエクソソーム内のタンパクおよび癌の変異のみならず、血液中バイオマーカーとしてctDNA、エクソソームのプロファイルを包括的に解析を進めている。具体的には腎がんおよび正常腎組織由来エクソソームを当院で手術を施行し、得た検体を用いてそれぞれ採取を継続してきた。今年度においては、癌組織,正常腎組織,癌組織からの培養エクソソーム,正常腎組織からの培養エクソソーム,術前に採取した血清エクソソームをセットとして,5検体セット,18組につき,網羅的タンパク質解析を開始することができた. これにより,より最もらしい血液バイオマーカーの候補タンパクを絞ることができることになる. さらにその妥当性を検討するために、保管してあるまたは継続して収集している腎がん患者血清を用いた検証を予定している. 一方、cfDNAについては、腎癌患者においては比較的抽出、検証が困難であるとされていたため、その定量性などの検証に時間を費やしてきた。cfDNAと腎がん組織の変異の比較解析については半網羅的に施行すべく、ターゲットシークエンスによる次世代シークエンサーを用いた解析を行った. 現時点では同定した変異につき,デジタルPCRを用いた検証を終え、その定量値を用いて病勢のモニタリングが可能であることを報告することができた. これにより同定し得た候補標的に対して、独自に開発した患者由来腫瘍を用いた動物実験および細胞実験による検証を行う。コンパニオン診断を実現可能にする. さらに,血液バイオマーカーおよび新規治療標的治療法を開発し臨床応用することを目指して研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まずはcfDNAにおける腎癌における変異の検出、デジタルPCRをによるモニタリングが可能であることを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
特に変更なし
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