2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of bone microenvironment using 3D-organoid model.
Project/Area Number |
17H04330
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松山 豪泰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70209667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅岡 洋一 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10436644)
清木 誠 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226619)
小川 毅彦 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 教授 (50254222)
松本 洋明 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60610673)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スフェロイド / 前立腺がん / 骨芽細胞 / 骨微少環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マイクロ流体システムと3D-organoid器官培養法を応用し、血中循環腫瘍細胞(以下CTC)と骨芽細胞を用いたin vitro骨微小環境ニッチモデルを樹立することである。同モデルを用いて播種腫瘍細胞の骨髄ニッチ生着から転移にいたる機序を解明し、新規ARシグナル阻害薬の骨転移に対する治療効果を検討することにより、骨微少環境下のin vitro感受性試験の構築を目指している。平成29年度の目標は骨微少環境ニッチモデル作成のための継代培養細胞を用いた基礎検討であった。 平成29年度はin vitroモデル作成のために、研究分担者の小川毅彦(横浜市立大)の研究室に大学院生の清水宏輔が研修に行き、器官培養モデル作成のためのノウハウを習得した。 当研究室では、ヒト骨髄由来間葉系幹細胞より誘導した骨芽細胞をマトリゲル上にシート状に増生させ、その上にスフェロイド化した前立腺がん培養細胞(LNCaP)を播種させ、増生させることに成功した。またスフェロイドから微量ながらDNAおよびRNAを回収することに成功し、3D細胞スキャナー(Cell iMager)を用いたコロニー中の細胞数カウントにも成功しており、スフェロイドの培養を継続させつつ細胞数の増減を検討することが可能となった。 今後in vitro骨微少環境モデル上に増生したスフェロイドと親株間の遺伝子発現の差異を検討し、m0CRPCに対する有効性が示されたapartamide, enzalutamide(いずれも新規ARシグナル阻害薬)を用いた感受性試験をおこなう予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、骨芽細胞上のスフェロイドを分離し、遺伝子発現プロファイルおよび遺伝子コピー数変異を検討する予定であったが、in vitroモデル作成に手間取り、遺伝子解析まで至っていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroモデルそのものは成功しているので、今年度は研究を加速させ、遺伝子発現解析、薬剤感受性試験を終了させる予定である。薬剤感受性試験には、非転移性ハイリスク前立腺がんにおいて骨転移出現までの期間を有意に延長する効果が認められたエンザルタミドおよびアパルタミドを使用する予定である。抗腫瘍効果に関連した発現遺伝子の同定により、骨微少環境における臨床的骨転移の機序解明とさらなる治療法の開拓につながることが予想される。
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Research Products
(1 results)