2019 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of Microbiota and short chain fatty acid on allergic rhinitis
Project/Area Number |
17H04344
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤枝 重治 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (30238539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幸宣 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 助教 (00748981)
野口 恵美子 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40344882)
高林 哲司 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (70397272)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アレルギー性鼻炎 / スギ花粉症 / 鼻腔内細菌叢 / マイクロバイオーム / 酪酸 / 血管内皮細胞 / 上皮系サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
アレルギー性鼻炎において、抗原感作成立が直ちに発症にはつながらず、免疫担当細胞は不活性化状態でとどまっている。その機序として、体内の細菌叢およびそれら細菌によって食物繊維から発酵した短鎖脂肪酸が、重要な役割を果たしているのではないかと考えた。近年、短鎖脂肪酸が大腸疾患をはじめとする炎症の増悪を抑制している報告が相次いでいる。本研究では、鼻腔細菌叢を調べ、アレルギー性鼻炎に特徴的な細菌パターンを明らかにする。さらに短鎖脂肪酸がアレルギー性鼻炎の免疫担当細胞に対する抑制効果をin vitroで検討するとともに、花粉症マウスモデルにおける短鎖脂肪酸水による発症予防効果の可能性を探る。 まずスギ発症者、スギ感作陽性・未発症者、スギ感作陰性者の鼻腔細菌叢を検討した。その結果発症者においては他の2群との間に、アルファー多様性とベーター多様性において有意な違いが認められた。スギ発症者群では、特定の細菌の検出が認められなかった。この菌は酪酸を産生しており、鼻粘膜上皮細胞株を使用した上皮系サイトカイン産生系において、酪酸は有意に産生を抑制した。血管内皮細胞においても酪酸はICAM-1、VCAM-1の発現を抑制した。リコンビナント シラカンバ アレルゲン(Bet v1)の作成に成功し、シラカンバ花粉症マウスモデルを完成した。そのモデルに低濃度の酪酸を5日経鼻投与後、Bet v1を投与すると鼻かき回数の減少を認めた。この菌がスギ花粉症発症の重要な鍵を持っていると推測された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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