2018 Fiscal Year Annual Research Report
統合的緑内障データベースの構築とメタボロミクスによるバイオマーカー探索
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17H04349
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中澤 徹 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30361075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三枝 大輔 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (90545237)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緑内障 / メタボロミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障患者の前房水、血液および尿中において、コントロールに比較して上昇もしくは減少する代謝物を複数同定した。本試験結果の再現性を検証するため、validation study用の検体をサンプル収集し、データセットを構築した。緑内障患者で変動する代謝物と臨床検査情報を比較し、各パラメーターと相関する代謝物があることも判明した。また、変動する代謝物同士の相関を比較することで、疾患に関する寄与度を検討した。ROCからAUCを算出し、代謝物の変動による疾患の感度特異度を検討した。また、病態との関連が示唆される代謝物についてはそのメカニズムについて培養細胞を用いた実験(遺伝子発現、タンパク質発現、細胞形態、細胞生存率など)で検証し、シグナル経路の一部を確認した。また、動物実験では緑内障モデル(眼圧上昇モデル)を作成中であり、眼圧上昇時の網膜神経節細胞数ならびに細胞死に関与する因子の遺伝子発現変動を評価項目として、条件検討をおこなった。これらの代謝物に関与する遺伝的な関与を検討するため、血中の標的遺伝子の発現量を測定したが、コントロールおよび緑内障患者群では差が認められず、代謝物変動は生活習慣等に依存する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であった疾患群で変動する代謝物を同定することができた。現在、再現性確認のための検体も集まっており、順調にプロジェクトが進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
前房水中の代謝物定量と再現性確認を目的として、validation studyをおこなう。また、緑内障で顕著に変動している代謝物を多検体で測定するための委託業者を選定済みである。また、動物実験も平行しておこなう。
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Research Products
(1 results)