2019 Fiscal Year Annual Research Report
房水動態と創傷治癒におけるエピゲノムとファイブロサイトに着目した緑内障病態の研究
Project/Area Number |
17H04351
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
谷原 秀信 熊本大学, 病院, 病院長 (60217148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 俊洋 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (00317025)
藤本 智和 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (50756426)
高橋 枝里 熊本大学, 病院, 講師 (60622602)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緑内障 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障病態におけるエピゲノムと循環ファイブロサイトの関与を解析することによる緑内障病態理解のパラダイムシフトと、新規ターゲット同定による創薬を目指し研究を実施した。エピゲノムと房水流出抵抗の関係を検討するため、サルシュレム管内皮細胞を用いてTGF-β2刺激に対するHDAC阻害剤の影響について検討を行った。TGF-β2刺激により、細胞外マトリクスの産生亢進、F-actinの増加、α-SMA陽性細胞の増加が認められた。HDAC阻害剤であるボリノスタットは、TGF-β2による細胞外マトリクス産生亢進を抑制し、phalloidineによるF-actinの染色性も低下させた。さらに、ex vivoの流出路モデルでの検討によりTGF-β2の灌流による流出抵抗の亢進をボリノスタットが抑制する結果を得た。このようにエピジェネティック薬であるHDAC阻害剤が線維柱帯およびシュレム管内皮細胞に作用しTGF-β2刺激による流出抵抗増加を有意に改善させる結果が得られ、緑内障治療の新しい可能性を示すデータが得られた。 2光子顕微鏡を用いた4次元イメージングの手法を用いて、結膜炎症モデルに対するROCK阻害剤の効果を検討した。MCP-1により惹起される結膜組織への単球系細胞の遊走を評価した結果、ROCK阻害剤未処置群ではMCP-1により単球系細胞の移動速度の有意な上昇が認められたが、ROCK阻害剤処置群ではMCP-1による移動速度の増加が認められなかった。THP-1細胞を使用した遊走実験においてMCP-1負荷による細胞遊走は、ROCK阻害剤処置により有意に抑制される結果を得た。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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