2018 Fiscal Year Annual Research Report
The clinical/basic interdisciplinary studies for enabling expanded adaptation of metal free treatment -An improvement of CAD/CAM resin composite crowns' stability-
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17H04389
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
峯 篤史 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (60379758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢谷 博文 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80174530)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CAD/CAM冠 / メタルフリー補綴 / 接着歯学 |
Outline of Annual Research Achievements |
【3次元デジタルデータ分析ならびに臨床統計解析】 昨年度,臨床経過の調査で得られた症例の3次元デジタルデータをCADソフトウェアで確認し,冠,支台歯の形態,すなわち,①支台歯高径(機能咬頭側,非機能咬頭側),②テーパー度,③冠咬合面の厚みのイベントに対する影響を検討した. その結果,非機能咬頭側の支台歯高径がイベント対し有意に影響を与えていることが明らかとなり(P=0.03),非機能咬頭の支台歯高径が小さいほど,イベント発生確率が高くなった.機能咬頭側の支台歯高径(P=0.17),テーパー度(P=0.12),冠咬合面の厚み(P=0.09)は本研究では有意差が認められなかった.非機能咬頭とテーパー,非機能咬頭と厚みの交互作用によるリスクを検討した結果,非機能咬頭における支台歯高径が同じならばテーパー度が小さく,冠咬合面の厚みの確保されている方がイベント発生確率を下げることが示された. 【ヒト唾液汚染後の接着阻害因子の解析 -表面残留水分-】 昨年度同様,カタナアベンシアブロックをブラスト処理したのみの群(CO群),水洗した群(COW群),ヒト唾液にて被着面を汚染後,エアー乾燥(HSA群),水洗(HSW群),再ブラスト処理(SB群),リン酸洗浄(AC群),およびアルカリ洗浄(IC群)を行った群を作製した.各処理直後と24時間乾燥後に質量を測定した.また,各処理後の被着面のビッカース硬度の算出および走査型プローブ顕微鏡観察にて各被着面処理による物性の変化を確認した. 各処理後の質量はHSA・AC・IC・HSW群で有意に大きくなり,唾液汚染および水洗を必要とする洗浄処理により水分が残留することが示された.SB群は2度のブラスト処理による影響から被着面の物性は変化するが接着強さは低下しないことから,水分の残留が接着強さに大きい影響を与えることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書どおりに実験が遂行されており,データ採得も問題なく進んでいる.学会発表に加えて,英語論文発表もあることから,順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
<臨床研究:CAD/CAMレジン大臼歯クラウンの前向き臨床評価> 対象は歯学部附属病院口腔補綴科および各共同研究機関において,それぞれ8名の合計40名の患者を対象とする.包含基準は,「大臼歯のクラウンによる補綴処置が必要 (対合歯が人工歯でも可)」,「20歳以上71歳未満(研究への参加を依頼した時点)」とし,除外基準は「ブラキシズムがある」,「適切な形成量を得られない」,「義歯の鉤歯」,「咬合高径が不十分」,「対合歯が存在しない」とする. 対象となる症例は術前診査を行い,クラウンの設計と構造に関しては歯科技工士が,口腔内の評価に関しては歯科医師がチェックシートに記載を行う.経過観察は,処置後1か月,3か月,6か月および1年時に行い,評価シートに記載する.これらの得られた情報はデータセンターであるREDCapに入力する.
<基礎研究:CAD/CAM冠用レジンブロックに対する新規材料の接着能評価> CAD/CAM冠用レジンブロックから試験体を切り出し,耐水研磨紙にて研磨後,ブラスト処理を行い,表面処理の違いにより2群に分ける.一方はシラン処理材としてセラレジンボンドを用い,ボンドⅠをブロック被着面に一層塗布して10秒放置後,ボンドⅡを一層塗布し,10秒放置後に10秒間光照射する.もう一方は,レジンプライマーであるHCプライマーを一層塗布し,塗布面が動かなくなるまでエアーシリンジで乾燥後,10秒間光照射する.各表面処理群をさらに2群に分け,一方には新規ハイブリッドレジンSI-R1302,他方にはソリデックスハーデュラを積層充填し,共に光照射する.24時間37℃水中浸漬後,0.7 mm×0.7 mmのビームに切り出し,微小引張強さを測定し(n=24),破断面を走査電子顕微鏡(FE-SEM)にて観察する.
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Effectiveness of current adhesive systems when bonding to CAD/CAM indirect resin materials: A review of 32 publications2019
Author(s)
Mine A, Kabetani T, Kawaguchi-Uemura A, Higashi M, Tajiri Y, Hagino R, Imai D, Yumitate M, Ban S, Matsumoto M, Yatani H
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Journal Title
Jpn Dent Sci Rev
Volume: 55
Pages: 41-50
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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