2019 Fiscal Year Annual Research Report
The clinical/basic interdisciplinary studies for enabling expanded adaptation of metal free treatment -An improvement of CAD/CAM resin composite crowns' stability-
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17H04389
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
峯 篤史 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (60379758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢谷 博文 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80174530)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CAD/CAM冠 / メタルフリー補綴 / 接着歯学 |
Outline of Annual Research Achievements |
<臨床研究:CAD/CAMレジン大臼歯クラウンの前向き臨床評価> 大阪大学歯学部附属病院および岡山大学病院,東京歯科大学水道橋病院,東北大学病院,徳島大学病院において,2015年10月5日以降に大臼歯クラウンによる補綴処置が必要と診断された患者40名(各施設8名)を対象とした.経過観察は,装着後1か月,3か月,6か月および1年時に行った. 治療後1年までに脱離1症例,破折3症例が認められ,累積生存率は90.0%であった.破折が多く認められたことから,小臼歯用ブロックの物性では大臼歯部の咬合圧に耐えられないケースがあることが示された.トラブル発生の要因を解析した結果,「咬合面の厚み(0.8 mm未満/以上)」と「側方滑走時の接触(あり/なし)」とにおいて有意差が認められた. <基礎研究:CAD/CAM冠用レジンブロックに対するレジンプライマーの接着能評価> アルミナブラスト処理を行った松風HCブロックを2群に分け,一方はシラン処理材(セラレジンボンド,松風,CB群)で,もう一方はレジンプライマー(HCプライマー,松風,HC群)で処理した.築盛用レジンにはSI-R1302(松風,SI)かソリデックスハーデュラ(松風,SO)を用い,微小引張強さ測定および(n=24),破断面の電子顕微鏡観察を行った. SI・HC群(102MPa)は有意に高い接着強さを示した(SI・CB群:65.8MPa,SO・HC群:65.1MPa,SO・CB群:79.3MPa, すべてP<0.001).築盛レジン内の凝集破壊はSIでは少なかった(SI・HC群:25%,SI・CB群:4.2%,SO・HC群:100%,SO・CB群:46%).SI・HC群ではレジンブロック内の凝集破壊があり,ブロックのマトリックス部分にMMA系プライマーが浸透し,強固な接着界面が形成されることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書どおりに実験が遂行されており,データ採得も問題なく進んでいる.学会発表に加えて,英語論文発表もあることから,順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
<臨床研究:CAD/CAMレジン大臼歯クラウン(保険適応)の後向き臨床評価> 保険適応の大臼歯CAD/CAMレジンクラウンの予後を確認するために,その臨床予後を評価する.対象は大阪大学歯学部附属病院口腔補綴科にて大臼歯CAD/CAMレジン冠を装着したの患者のうち,同意を得られた方とする.患者のデモグラフィックデータ,冠装着方法およびイベント(脱離・破損)の有無を診療録から調査し,不明な点は担当医に確認する.支台歯および冠の形態を確認するためにSTLデータを採取する.統計解析は,背景因子を「年齢」と「性別」,比較する因子を「支台築造の有無と種類」とする.そして,「イベントの有無」を2値アウトカムとし,説明変数に背景因子と群別の因子を入れて多変量解析を行う. <基礎研究:CAD/CAM冠レジン冠内面処理のためのレジンプライマーの接着能評価> CAD/CAM冠用レジンの被着面処理材として,マトリックス部への浸透を向上させるレジンプライマーが新規に発売された.そこで本材料の接着特性を明らかにすることを目的とした. 1)試料作製:3種のレジンブロック(カタナアベンシアPブロック,フィラー量半減ブロック,フィラー非含有ブロック(すべてクラレノリタケデンタル)をランダムに2群に分け,一方には新規レジンプライマー(HCプライマー,松風)を塗布し,もう一方にはシランカップリング剤(クリアフィルセラミックプライマープラス,クラレノリタケデンタル)を塗布する. 2)μTBS試験,接着界面観察:各群とも3つのサブグループに分け,保管期間なし,1,3か月間水中浸漬後にμTBS試験(n=24)ならび破断面観察を行う.代表的な試料は走査電子顕微鏡(SEM,JSM-6510LV,JEOL)にて観察する.また,接着界面をSEM観察および透過電子顕微鏡 (TEM, H-800,日立製作所)にて観察する.
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Effectiveness of current adhesive systems when bonding to CAD/CAM indirect resin materials: A review of 32 publications2019
Author(s)
Mine A, Kabetani T, Kawaguchi-Uemura A, Higashi M, Tajiri Y, Hagino R, Imai D, Yumitate M, Ban S, Matsumoto M, Yatani H
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Journal Title
Jpn Dent Sci Rev
Volume: 55
Pages: 41-50
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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