2017 Fiscal Year Annual Research Report
光操作技術による生体内間葉系幹細胞の集積に関する分子理解と歯槽骨関連疾患への応用
Project/Area Number |
17H04399
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (30377428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60613156)
戸村 道夫 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (30314321)
佐藤 守俊 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00323501)
戸口田 淳也 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (40273502)
渡辺 亮 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (60506765)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 光操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、傷害部位へ集積する生体内間葉系幹細胞(MSC)の動員メカニズム(どのような性格を有するMSCが、どこから、どのようにして動員され再生されるのか?)を理解する。この研究課題を達成するためには、MSCの時間・空間的な挙動を生体内で捉えることを可能とするシステムを開発する必要があるが、このための研究ツールとして、青光照射でDNA組み換え反応をコントロールできる光活性型Cre(Photoactivatable(PA)-Cre)に着目した。本年度は、このPA-Cre技術が、マウスでのin vivo解析に適用可能であるかを、まずはin vitroにおいて検証した。PA-Cre発現ベクターと、Cre dependentにtdTomatoが発現するloxP-stop-loxP-tdTomato発現ベクターをHEK293T細胞に導入し、細胞に青光照射をすることでtdTomatoの発現を確認した。その結果、tdTomatoの発現は光応答を示すことは分かったが、光照射をしない条件においても、一定のtdTomatoの漏れ込みが確認された。この問題を解決するために、テトラサイクリン誘導発現系システム(TetON/OFF)を利用することで、この漏れ込み問題の解決を図った。TRE配列の下流にPA-Creが導入されたTRE-PA-Cre発現ベクターと、loxP-stop-loxP-tdTomato発現ベクター、そしてtTA/rtTA発現ベクターをHEK293T細胞に導入することで、in vitroの条件では、漏れ込みのないlight/Dox-dependentなDNA組み換え反応の構築に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行に必要な研究ツールの開発が当初の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
TRE-PA-Creがノックインされたマウスを開発し、同マウスと、Cre依存的にtdTomatoを発現するROSA26-LSL-tdTomatoマウス、および細胞種特異的promoterにて制御されるtTAマウスとを交配することで、狙った場所における特定の細胞を永続的にtdTomatoにて標識する技術を開発する。また同マウスに特定の遺伝子のfloxマウスを交配することで、標識された細胞の特定遺伝子を欠失されることも可能である。このマウスに骨傷害を人為的に行うことで、生体内MSCの動員メカニズムを解析する。
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