2019 Fiscal Year Annual Research Report
組織マクロファージによる歯髄微小環境調節機構の解明と歯髄組織再生法の開発
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17H04400
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
中村 浩彰 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50227930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 禎 日本大学, 歯学部, 准教授 (00360222)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
細矢 明宏 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (70350824)
堀部 寛治 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (70733509)
雪田 聡 静岡大学, 教育学部, 准教授 (80401214)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 修復象牙質 / マクロファージ / 歯髄 / Wntシグナル / 歯髄再生療法 / 組織幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
MTAセメンによるマウス臼歯の直接覆髄モデルを用いて、修復象牙質形成過程におけるWntリガンドおよびマクロファージの関与について解析した。直接覆髄後14日にWnt10aを発現するF4/80陽性マクロファージが出現するが、このマクロファージはCD206陰性であることから、従来の分類によるM2マクロファージとは異なるサブタイプに属するものと考えられた。また、この時期の歯髄組織からmRNAを回収してWnt関連遺伝子の発現をreal-time PCRにて試みたところ、Wnt10a発現の上昇がみられ、免疫組織化学的知見と一致することがわかった。象牙芽細胞分化におけるWntリガンドの役割をin vitroで明らかにするために、マウス切歯から歯髄細胞を石灰化誘導培地にて培養したところ、DSPP発現上昇に伴いWnt3aとWnt10a発現を確認できたことから、象牙芽細胞様細胞への分化には内在性の古典的Wntシグナルも関与していることが示唆された。すなわち、マクロファージ以外に歯髄細胞自身もWntリガンドを発現してオートクリン的にWntシグナル活性化し、象牙芽細胞分化に寄与していることがわかった。 修復象牙質形成過程におけるマクロファージの役割をさらに明らかにする目的で、クロドロネート・リポソーム投与によるマクロファージ枯渇モデルの検討を行った。骨組織においてはマクロファージおよび破骨細胞の減少が認められたが、歯髄内ではF4/80陽性マクロファージの減少はみられず、直接覆髄の実験系としては不適当であることがわかった。 Gli1-Cre-ERT2-Tomatoマウスを入手し、タモキシフェン投与後のGli1発現細胞動態を検索した。歯髄に比較し歯根膜に多数のGli1発現細胞が存在し、その一部は細胞増殖活性を有しており、Osterix陰性であることがわかった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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