2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study of bone regeneration with site-specific epigenome editing
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17H04403
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大庭 伸介 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20466733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 雄一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30345053)
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (80788422)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 再生医学 / 骨 / エピゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
1. ヒト多能性幹細胞の高効率骨芽細胞分化系の最適化 ヒト骨芽細胞分化過程におけるエピゲノム解析を行うため、本項ではヒト多能性幹細胞から骨芽細胞への高効率分化系の確立を目指した。ChIP-seqによるエピゲノム解析は大量の細胞を必要とするため、初代細胞の取得が困難なヒトの器官形成過程の解析では、多能性幹細胞の分化系が広く用いられる。 低分子化合物のみを用いたdefinedな条件(無血清)で、中胚葉分化を経由して多能性幹細胞から骨芽細胞を形成する手法をすでに開発している(Stem Cell Reports, 2014)。本法をもとに、ヒト多能性幹細胞の骨芽細胞誘導のための低分子の種類と使用期間の最適化を行った。定量的RT-PCR法による骨芽細胞分化マーカー遺伝子の発現解析、免疫染色・フローサイトメトリーによるマーカー蛋白質の発現解析、及びvon Kossa染色による石灰化の確認を通じて、有望な条件を見出した。本条件は、完全にdefinedで、かつxeno-free(異種由来のものを培養系に含まない)である。この条件で、ヒト多能性幹細胞を培養すると、生体における骨芽細胞の分化過程を模倣しながら成熟骨芽細胞まで誘導できることが、マーカー遺伝子の発現パターン解析から確認された。また、石灰化も誘導されることを確認している。さらに重要なことに、本条件は複数のヒト多能性幹細胞系統(4系統)全てにおいて、骨芽細胞分化を誘導できることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ヒト多能性幹細胞の高効率骨芽細胞分化系の最適化が終了しつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト多能性幹細胞の骨芽細胞分化系の最適化を終了し、エピゲノム動態・遺伝子発現動態のゲノムワイドデータの取得にとりかかる。
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Research Products
(8 results)