2017 Fiscal Year Annual Research Report
新規診断・治療法の開発に向けた口腔扁平上皮癌細胞由来エクソソームの解析
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17H04406
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山本 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00200824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇高 恵子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (40263066)
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (40363288)
北村 直也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70351921)
仙頭 慎哉 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (30635264)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エクソソーム / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】エクソソームは分泌細胞の特性を反映した種々の物質を内包し、血液などの体液にも存在することから、バイオマーカーとしての有用性が示唆されている。本研究では口腔扁平上皮癌細胞由来のエクソソームに特異的に発現する分子を同定した後、口腔癌患者の血清、唾液、尿よりエクソソームを回収し、それらに含まれるエクソソームにおいて発現されている同定分子の解析を行い、癌の診断・病態・治療感受性・予後予測マーカーとしての有用性を検討する。 【材料および方法】口腔扁平上皮癌細胞由来エクソソームに特異的に発現するmiRNAのスクリーニングを行うため、OSC細胞株(当科で樹立したOSC細胞株およびSAS、HSC-3、HSC-4)および株化ヒト口腔粘膜上皮細胞(RT-7)および口腔粘膜より分離したprimary human keratinocytesの培養上清よりTotal Exosome Isolatkion Kit(Thermo Fisher)を用いてエクソソームを回収した。その後、エクソソームに含まれるmiRNAをmiRNeasy Mini Kit(QIAGEN)を用いて回収し、Affymetrix社 Gene Atlasを用いてマイクロアレイを行った。 【結果】いずれの口腔扁平上皮癌細胞由来エクソソームにおいてもヒト口腔粘膜上皮細胞由来エクソソームに比べ10倍以上の発現増強を示したmiRNAおよび0.1倍以下の発現低下を示したmiRNAを幾つか同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していたプロテオーム解析が着手できていないため
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Strategy for Future Research Activity |
今回同定したmiRNAが口腔扁平上皮癌細胞由来エクソソームに特異的に発現するかを他の癌細胞由来エクソソームを用いて検証するとともに、同定分子の誘導発現機序や腫瘍悪性化への影響を検討する。
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