2018 Fiscal Year Annual Research Report
産科医療施設における倫理的葛藤を低減する共有意思決定教育プログラムの介入研究
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17H04427
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
有森 直子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90218975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 成子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70157056)
大坂 和可子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70322344)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 共有意思決定支援 / 介入プログラム / 倫理葛藤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、本邦における産科医療機関の共有意思決定(Shared Decision Making:以下SDM)の現状を医療者と妊婦を対象にした質問紙法、聞き取り調査により明らかにし、最終的には医療者を対象にした共有意思決定の教育プログラムを評価することを目的としている。5年間の期間に3段階(第Ⅰ段階:質問紙による実態調査、第Ⅱ段階:聞き取り調査、第Ⅲ段階:教育プログラムの介入)の計画で研究を進める。 2年目にあたる2018年度は、初年度に引き続き実態調査の質問紙の検討を行った。すなわち、ドイツで開発された質問紙として用いるSDMQ9を日本の産科医療のシステムを考慮し妊婦、医療者双方に行う上での修正、配慮点について検討した(4~6月)。また、研究協力を得るために、仲介者等への手続きに関しての検討を行った(12施設への打診、各施設の倫理委員会に関する調整等)。研究計画書は、2019年2月28日に研究代表者の所属する新潟大学倫理審査委員会より承認を得た。 さらに介入研究における実施者(ファイシリテーター)の準備として、国際アドバイザリー委員会、海外研究協力者のDawn Stacey氏の招聘に関する打ち合わせ(日程調整等)をウエブにて行い、2019年3月24日に設定した。ところが、Dawn Stacey氏の急病により、同氏の招聘は中止となり、代理としてLaura Boland氏への交渉を開始した。 2019年3月24日に、Laura Boland氏による、SDM教育実施者を対象にした演習を実施した。今回は、研究メンバー以外にも本テーマに関心をもつ保健医療関係者の参加も認め、26人の参加者に修了証を授与した。 2019年7月にISDM(カナダ)にて、Dawn Stacey氏より、コンサルテーションを受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際アドバイザリー委員会海外研究協力者のDawn Stacey氏の急病により、予定していた研究のコンサルテーションが延期になり、予算を繰り越して翌年7月に持ち越されたが、介入研究に必要となる、ファイシリテーターへの演習は実施されたので、おおむね順調に経過している。
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Strategy for Future Research Activity |
第一段階の質問紙・聞き取り調査の協力施設の増やすために、研究組織の再考(具体的には、分担研究者の増加等)を進める。
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