2019 Fiscal Year Annual Research Report
AYA世代にある小児がんサバイバーの移行期ケアを支える看護者育成プログラムの開発
Project/Area Number |
17H04444
|
Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
林 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30327978)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 京子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30437446)
中山 直子 横浜創英大学, 看護学部, 准教授 (50510244)
鈴木 久美 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (60226503)
森 明子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60255958)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | がん看護 / AYA世代 / 小児がんサバイバー / 移行期支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.CCS(小児がんサバイバー) の移行期ケアにおける現状に関するWebインタビュー調査 生殖医療医2名、内科医1名(内分泌専門医)、がん化学療法看護認定看護師1名(小児医療センター勤務)に対し、移行期ケアで内分泌(ホルモン)に関連した治療、ケアに関わった経験、がんサバイバーシップにおける内分泌機能の重要性に対する考え、CCSの移行期ケアとして内分泌機能に関連した治療・ケアの説明内容と具体的実践内容、今後の課題について、インタビューを行った。調査は継続中である。 2.乳がん患者の妊孕性温存に関する知識獲得を目的とした看護師向けe-learning教材の改訂版の作成とパイロットスタディの実施 本研究で開発予定の看護師育成プログラムの一部に組み込む予定である、がん治療による内分泌系への影響を学習するためのe-learning教材の改訂版を開発し、効果を検証した。教材は本研究班が先行研究で開発したもの(2017年)をもとに、内容精査し最新の治療内容とエビデンスを取り入れて作成した。教材はoncofertilityの概説、がん治療による性腺機能への影響、妊孕性温存の具体的方法、乳がん患者の心理社会的特徴、看護の5章と2事例で構成した。がん診療連携拠点病院に勤める、がん看護経験年数3年以上の看護師27名を対象に、e-learning教材を用いてパイロットスタディ(対照群を置かない一群の前後比較)を行った。その結果、知識テストは介入前後で有意に上昇し(p=0.016)、がん看護経験年数比較では、5年以上10年未満の看護師より10年以上20年未満の看護師の方が、得点変化量が有意に高い(p=0.043)ことが示された。 3.CCSの移行期ケアに関する既存の教育プログラムの調査 前年度に引き続き、国内外で開催された教育プログラム、セミナー、webで公開されたe-leaning教材の検索を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の影響により当初予定していた臨床でのデータ収集、医療者対象のインタビュー調査ができず、研究計画が2年間にわたり大幅に遅延したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度後半からインタビューをタブレットとモバイルwifiを用いたWebインタビューとして行うなど、調査方法を大幅に変更することで調査再開が可能となった。一方で医療者を対象とした調査はcovid-19による社会的情勢から困難であることに鑑み、目標数を達成しない状況でもある程度の内容を抽出できたところで中止とし、教材作成に移行する。教育プログラムには、既に作成し効果を検証した乳がん妊孕性温存に関するe-leaning教材も部分的に取り込み、さらに移行期支援、AYA世代に生じるホルモン関連の晩期合併症に焦点化して作成する。
|
Research Products
(15 results)