2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an adverse effect alert system and encouragement for patients self-caring using a mobile device for cancer patients undergoing chemotherapy at outpatient setting
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17H04446
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
外崎 明子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国立看護大学校, 国立看護大学校 成人看護学 教授 (20317621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 智史 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 講師 (20385529)
田畑 耕治 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 准教授 (30453814)
竹田 雄一郎 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 第3呼吸器内科医長 (70727156)
浅野 真誠 徳山工業高等専門学校, 一般科目, 准教授 (80408707)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 癌化学療法 / 有害事象 / モバイル通信システム / セルフケア / 予防医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は外来癌化学療法(以下、化療)を受ける者を対象に、双方向性モバイル通信機器(Tablet)を利用し、在宅期間中に発症する危険性がある有害事象(特に発熱性好中球減少症(以下、FN))の早期発見、受診促し等の情報提供、患者自身が体調の変化を定期的にセルフモニタリングし自己管理能力の向上を目指すこと、以上を目的としたシステムの開発を研究課題とした。 研究2年目である平成30年度は、調査施設である国立国際医療研究センターおよび研究分担者所属施設の東京理科大学で研究倫理審査委員会の承認を受け、対象者からのデータ収集が現在進行中である。システムは①FN発症に関与する対象者病歴情報を電子カルテよりデータ収集する調査員側アプリケーション、②化療後の対象者が自宅よりTablet端末から、計測データ(体温、脈拍、経皮的酸素飽和度)、体調の自己評価レベルデータ(息切れ、疲労感、食事摂取状況等)を連日送信し、患者の状況に応じてアラートや必要情報を表示する患者側アプリケーション、③患者側および調査員側のデータの編集、FN発症予測式開発のためのデータ蓄積機能をもつサーバー側アプリケーション、以上3要素より構成した。患者の状況に応じたアラートとして、38.0℃以上の発熱時の体温再検の促し、予防的に処方された抗菌薬の内服確認、抗菌薬を3日間内服しても解熱しない場合の受診の促し、息切れや下痢等の症状が重症で治療を要するレベル(レベル3)以上の場合の受診の促し等を設定した。 本システムはシステムの作動中の不具合を修正して完成度を高めることに加え、対象者が観察期間に毎日Tablet型PCよりデータ送信できることをセルフケア・アドヒアランスと定義し、観察期間日数に対するデータ送信日数総和の比率をセルフケア・アドヒアランス率とし、これを主要評価項目と設定し、これによりシステムの完成度、利便性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
倫理審査について調査実施施設とともに分担研究者所属施設での倫理審査を必要としたため、データ収集が2か月程度遅れた。しかし現在は順調にデータ収集が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元(2019)年度6月までデータ収集期間とし、その後は解析期間とし、研究成果の公表に向けて研究を推進する。 解析は、①主要評価項目であるセルフケア・アドヒアランス率の算出、②サーバ内に蓄積されたデータベースに基づき、FN発症予測式の開発、以上を実施し、これらに基づき外来癌化学療法の安全な実施に必要な患者の自己管理能力の支援方法について検討する。
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