2017 Fiscal Year Annual Research Report
A trial study for application of educational program PEACE to make the adjustability of the pregnant woman in emergency cesarean section
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17H04453
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
横手 直美 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (10434573)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 郁代 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (30217591)
橋本 妙子 中部大学, 生命健康科学部, 助教 (30782106)
岡倉 実咲 中部大学, 看護実習センター, 助手 (40736740)
山下 恵 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (70347425)
竹内 佳寿子 園田学園女子大学, 人間健康学部, 助教 (70749192)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 緊急帝王切開 / 出産前準備教育 / アプリケーション / トラウマ / PTSD / 適応 / ネットリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
緊急帝王切開分娩(以下、緊急帝切)はどの妊婦にも起こりうる。そこで、本研究チームは、すべての妊婦に出産前準備教育での緊急帝切に関する情報提供が必要であると考え、ブックレットを用いた教育プログラムPEACE (Prenatal Education for Adaptation to Cesarean Birth in an Emergency) を開発した。2017年度はPEACEをアプリ化する際の妊婦のニーズとシステム構築上のポイントを明確化するために、ネットリサーチによって妊婦の帝切に関する情報収集の実態とニーズを調査した。 スクリーニング調査として、Aインターネット調査会社の日本人女性モニター20,000名から妊婦を抽出し、初産・経産を1:1の割合で、居住地域を現在の出生率に準じて割り付けた。これらの条件を満たし、本研究への参加意思を示した524名に構造化された本調査を実施した。回答者の平均年齢は31.2歳、帝切経験者は13%だった。 情報収集の実態として、一般的な妊娠・出産に関して医療施設外で情報を得たことがある者が81%に対し、帝切全般に関しては48%だった。帝切の情報源としては「妊娠・出産経験者」77%、「マタニティ雑誌」49%、「個人が発信しているインターネットやSNS」23%、「スマートフォンアプリ」22%の順に多かった。 緊急帝切については「是非知りたい」29%、「できれば知りたい程度」57%で、その回答理由は「帝王切開となるケースが気になるから」46%、「帝王切開になるかもしれないから」19%だった。 帝切全般の情報は一般的な妊娠・出産に比べ、医療施設外では得にくく、緊急帝切に対する関心は自分が該当するかどうかにより異なった。よって、情報提供のツールとして、『見てもらう』Webサイトよりも『情報を送る』Webアプリのほうが有効であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題申請時の計画通り、PEACEアプリ化に向けたネットリサーチを実施し、学会発表を通して、臨床の助産師らと意見交換ができた。 アプリ開発については、コンテンツおよび評価用アンケートの検討を行い、ソフトウェア開発の外部業者と打ち合わせを重ね、契約締結の段階である。タブレット端末はレンタル使用できることになり、コストの節約となった。 また、先行研究の研究協力施設1施設と新規の1施設に、新たに研究協力を依頼し、調整中である。 よって、2018年7~8月にはPEACEのアプリによる介入研究を開始できる見込みであり、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
アプリ開発およびアンケートのWeb入力・回収システムの最終調整を進め、配信テストを行う。その間、研究代表者の所属機関および研究協力機関の倫理審査委員会に、介入研究の倫理審査申請を行う。また、助産所の研究協力施設を開拓していく。 2018年7~8月にはPEACEのアプリによる介入研究を開始し、随時データ分析を行う。
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