2020 Fiscal Year Annual Research Report
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17H04526
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Research Institution | The Paleological Association of Japan, Inc. |
Principal Investigator |
田中 俊明 公益財団法人古代学協会, その他部局等, 客員研究員 (50183067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 光輝 龍谷大学, 国際学部, 教授 (70278498)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 古代東北フロンティア / 遼東郡 / 玄菟郡 / 楽浪郡 / 古代朝鮮 / 高句麗 / 夫余 |
Outline of Annual Research Achievements |
古代における中国諸王朝の東北フロンティア開発の先端基地であった遼東郡・玄菟郡・楽浪郡の県城が現在中国遼寧省・吉林省から北朝鮮を経て韓国に分布する。研究目的は開発をあとづけることであり、そのためこれら諸郡各県城の位置・立地・規模・構造・年代、及び県城相互間の交通路について知る必要がある。遼東郡についてはすでに現地調査を進めてきた。最終年度の令和2年度には玄菟郡・楽浪郡を主たる対象にして現地調査を行い、また最新情報を集め、開発それ自体と在地勢力との関係について検討したいと考えていた。しかしコロナ禍のために中国および韓国の調査が不可能になり、代わりに楽浪の影響や伝達ルートの確認をめざし国内の関連遺跡等の調査を進め、次年度に繰り越しして次年度での調査をめざした。それを3年・4年へと継続したが、結局、4年度まで中国・韓国調査は実施できなかった。 国内の調査は、令和2年度には9月に宗像大社・伊都国歴史博物館・末盧館など、3年度には7月に宇佐八幡を中心として豊前地方の神社仏寺、4年度には8月に広島から愛媛・香川にかけての瀬戸内海航路の調査をした。また滋賀県の観峰館において楽浪郡ネン蝉県神祠碑拓本を調査し内容を紀要に発表した。 令和2年度が最終年度であったので、中国・韓国の研究協力者を招請して討論会を開く予定でいたがそれも実現しなかった。ただ、研究報告として準備していた論考を、『古代文化』73巻1号・2号(令和3年6月・9月)に特輯として掲載した。田中の「特輯「古代中国の東北フロンティア開発と遼東郡・玄菟郡・楽浪郡」に寄せて」上下で経緯を記し、1号に田中「夫余の漢文化受容と遼東郡・玄菟郡」、研究協力者の東潮の「遼東の帯金具」、同じく井上直樹の「北朝鮮における楽浪郡研究」を、2号に分担者の徐光輝の「遼寧地方の集落考古学研究」、協力者の鄭仁盛「考古学からみた衛満朝鮮の王険城」に掲載発表した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)