2018 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Studies on the Rule of Provinces in the ancient Near Eastern "Empires" Synthesising Philological and Archaeological Studies
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17H04527
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
長谷川 修一 立教大学, 文学部, 准教授 (70624609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三津間 康幸 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (00568280)
津本 英利 (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (40553045)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 帝国 / 西アジア / 行政州 / アッシリア / バビロニア |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度中、考古学班(担当:長谷川、津本)は2017年度に実施されたイスラエル北部のテル・レヘシュにおける発掘調査結果を報告書にまとめるべく、データの整理作業を行った。 2018年4月にドイツのミュンヘン大学で行われた第11回International Congress on the Archaeology of the Ancient Near Eastに参加し、同遺跡の調査結果について報告した(長谷川、津本、増渕、小野塚)。英語で行われた報告はProceedingsに掲載される予定である。2018年8月にフィンランドのヘルシンキ大学で開催されたSociety of Biblical LiteratureのInternational Meetingに参加し、西アジアの鉄器時代を専門とする研究者と意見交換をした。また、トルコのボドルム、ギリシアのロドス島、コス島、サントリーニ島などにおいて、テル・レヘシュ出土の遺物・遺構と時代的に類似したものが出土する関連遺跡を踏査し、博物館を訪問した(長谷川、小野塚)。2018年11月に米国デンバーで開催されたAmerican Schools of Oriental Researchの年次大会、Society of Biblical Literature大会でに参加し、他の参加研究者と出土遺物の年代決定について意見交換を行った。 2018年度中、各文献史学小班はそれぞれ史料の分析を進め、分析した史料について文献史学班全体で属州支配のあり方に差異があったかどうかを討議・検討し、考古学班との情報の共有を図るべく務めた。また2019年度末に立教大学で開催を予定する国際シンポジウムの計画を立案し、共同研究者(ラドナー氏)と討議の末、開催日時や招へい研究者について決定し、招待した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外の学会に活発に参加し、意見交換することにより、研究班に流入する最新の情報量が飛躍的に増大した。今後、こうした情報を報告書作成に活かしていくことが肝要となる。調査研究の成果は出版までに時間がかかるので、その点で今年度の業績が少なくなってしまったが、それは次年度以降に十分成果となって現れることと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、年度末(3月26日から27日)に立教大学における国際シンポジウムを計画している。代表者1名、分担者2名、国内協力者4名、ならびに海外からは6名の研究者を迎え、異なる行政州において支配する帝国が交代するとともにどのような変化が生じたのか、または生じなかったのか、そしてその背景は何か、について文献史学、考古学両面から迫る予定である。 夏季には研究代表者による学会発表と現地調査も予定している。
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Research Products
(12 results)