2019 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Studies on the Rule of Provinces in the ancient Near Eastern "Empires" Synthesising Philological and Archaeological Studies
Project/Area Number |
17H04527
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
長谷川 修一 立教大学, 文学部, 教授 (70624609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三津間 康幸 筑波大学, 人文社会系, 助教 (00568280)
津本 英利 (財)古代オリエント博物館, 研究部, 研究員 (40553045)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アッシリア / バビロニア / アケメネス朝 / イスラエル / ユダ / 帝国 / 西アジア / 行政州 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度8月、考古学班(担当:長谷川、津本)はイスラエル北部のテル・レヘシュにおける発掘調査を実施し、また現地での出土遺物整理作業を行った。 2019年7月にイタリアのローマで行われたSociety of Biblical LiteratureのInternational Meetingにおいて、テル・レヘシュの調査結果に関する研究発表を行った(長谷川)。発表内容は、Heberw Bible and Ancient Israelという学術雑誌に掲載予定である(2021年)。また、2019年11月にアメリカのサンディエゴで開催されたAmerican Schools of Oriental Researchの年次大会、Society of Biblical Literatureの年次大会に参加し、西アジアの鉄器時代とアケメネス朝ペルシア時代を専門とする研究者と、出土遺物や年代測定方法等に関して意見交換した。 2019年度中、各文献史学小班はそれぞれ史料の分析を進め、年度末の3月26~27日に立教大学で開催を予定していた国際シンポジウムの準備を進めた。 新型コロナウィルス拡大の影響で、当初13名の参加者を予定していた国際シンポジウムは、3名のみの参加となった。提出された原稿やスライドを基に意見交換をした。また、Otto Harrassowitz社が刊行しているStudia Chaburensiaという叢書の編集者とコンタクトを取り、ワークショップ発表原稿を基にした論文集を同叢書で出版する件について快諾を得た。 来日した共同研究者(ラドナー氏)とは、岡山オリエント美術館をはじめ、開館していた国内の研究施設を訪問し、本研究のための資料調査、特に新バビロニア時代の粘土板文書などについての情報を施設の研究者などから聞き取って新たな情報を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3月下旬に東京で国際ワークショップを開催する予定であったが、新型コロナウィルス拡大の影響から、直前になって海外から参加予定だった6名の研究者のうち5名が来日取りやめとなった。さらに、会場を予定していた立教大学でも多くの会議がオンラインに移行するなどしたため、国内からの7名の参加予定者についても参加の是非については再考してもらうこととなった。その結果、研究代表者と海外の研究者1名、国内の研究者1名の計3名しか実際に集まることはできなかった。次年度も同じメンバーで集まることは各メンバーの都合上からも難しかったため、オンラインでのワークショップ開催も検討したが、日本、西ヨーロッパ、北アメリカの研究者がオンライン上で集まるのに都合の良い時間帯を探すことは困難であった。また、一部の研究者は、すでにコロナウィルス拡大の影響によるオンライン授業準備の負担や、それと関連する居住国政府からの事業依頼と関連して参加が難しくなった。そのため、各自の原稿や発表用スライドをオンライン上にアップロードしての議論となったが、実際に集まって行う議論ほど皆が益を得るような形にすることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、これまでのテル・レヘシュの調査報告書編集作業と、2019年度末に予定されていた国際ワークショップの論文集編集を中心に、本研究の総括を進める。 本年度は現地での発掘調査実施の予定はないが、冬季に1週間ほどの整理作業を現地で行う予定である。 2020年4月に参加を予定していた第12回のInternational Congress on Archaeology of the Ancient Near East(イタリア、ボローニャ大学)は2021年度に延期されてしまったため、11月のAmerican Schools of Oriental Researchの年次大会における発掘調査の報告を予定している。
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Research Products
(12 results)