2019 Fiscal Year Annual Research Report
Conflicts in boundearies and recognition of Alevi groups and changes in Alevi ethnicities in the Middle East, Europe and America
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17H04540
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
佐島 隆 大阪国際大学, 公私立大学の部局等, 名誉教授 (40192596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 紀子 中部大学, 国際関係学部, 教授 (00288698)
石川 真作 東北学院大学, 経済学部, 教授 (20298748)
山口 昭彦 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (50302831)
木村 敏明 東北大学, 文学研究科, 教授 (80322923)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 境界とコンフリクト / アレヴィー/アレヴィーリキ / エスニシティ / アフレ=ハック/ヤレサン / 歴史学/文化人類学 / トランスカルチュラル/トランスナショナル / ベクタシ集団 / 宗教人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
イスラムの異端、異教とも言われるアレヴィー関連諸集団はその集団の内外に境界が生じ、そこにコンフリクト(軋轢、排除、対立など)が発生することがある。しかも集団に関する認識も多様であり、通時的にも変化することがある。そこでその集団のエスニシティやその認識の変化、文化の持続と変容について、社会的宗教的政治的な関連や文脈から、歴史学・文化人類学・民俗宗教論の共働研究によって、明らかにすることが本研究の目的であった。アレヴィー諸集団はイスラム的伝統文化の中で非主流集団であることから、差別を受け、偏見や主流集団中心の認識が強く作用することがある。 アレヴィー関連諸集団は欧米のトルコ系移民にも多く、その調査を行った。しかし新型コロナ感染の影響で繰り越し期間(2020、2021年度)に米国内での調査はできなかったが、フランスやオーストラリアで調査を実施してきた。トランスナショナル空間、トランスカルチュラル空間において、それら諸集団がマイノリティとして生存戦略を持つこと、それらの境界やエスニシティ認識に生じるコンフリクトや多様性に伴う諸問題について明らかにし報告した。またこの期間に、ベクタシ集団についてはトルコ共和国及びアルバニアにおいて実態調査をした結果を検討し報告した。アレヴィーと類似するイランの非主流宗教集団のアフレ=ハック(ヤーレサーン)については、リモートでの調査とイランでの臨地調査により補充した。この調査報告は世界で最初となるのでウィーンの国際会議で発表エントリーをしていたが、新型コロナの影響で延期され、実施は困難のままである。 繰り越し期間中に研究会を開催し意見交換を行い、研究成果を研磨し直し、最終報告書を2022年3月に刊行した。本研究は、臨地調査、関連諸文献などによりその実態を明らかにし、非主流集団の生存戦略も検討するなど、良好な成果をあげることができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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