2020 Fiscal Year Annual Research Report
市場経済形成期における地域的共同性の社会経済史的研究─日本・バリ・タイの比較研究
Project/Area Number |
17H04554
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷部 弘 東北大学, 経済学研究科, 教授 (50164835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 康行 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (40170790)
山内 太 京都産業大学, 経済学部, 教授 (70271856)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 村落的共同性 / 上塩尻 / 同族団 / 蚕種業 / スバック / アダット / バリ / 市場経済 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、市場経済形成期における「村落共同体」の歴史的性格や機能に着目し、近世日本の農村とインドネシア・バリ島農村の比較研究を試みようとした。この研究は、1) 近世日本の総合的な村落社会研究(長野県上塩尻村)を比較分析の基準として整備する、2)市場経済形成期のバリ島農村社会に関する社会経済史的な総合的実態調査と分析を試みる、3)インドネシア・バリを中心事例として日本から観た東南アジアにおける村落共同体の同質性と異質性について比較検討作業をおこなう、という三つの課題を設定して調査研究を行なった。 最終年度の2020年度までに、1)の比較分析の基準として日本の上塩尻村の総合的な村落社会研究を実施し、「村落的共同性の三層構造」の内容を整備する作業はほぼ完了し、その研究成果を『近世日本における市場経済化と共同性: 近世上田領上塩尻村の総合研究』(2022/4/15、刀水書房)として出版し、またその後の追加調査も行うことができた。 ただし、2)と3)については、2020年4月以降世界を襲った新型コロナ・パンデミックにより、海外渡航が禁止されたため、インドネシア・バリ州において実施しようとしていた3つの村落のアンケート調査ができなくなった。そのため、調査研究を延期して繰延申請を本年度まで行なった。本年度(2022年度)初頭では、渡航可能性が見通せなかったため、日本からの渡航をせずにバリ共同研究者だけで実施するアンケート調査を企画したが、実際にはバリ島内のコロナ流行の実態は厳しいものがあり、2022年末まで現地共同研究者によるアンケート調査も実施できなかった。結果として、バリ島の村落的共同性に関する調査研究は未達成のまま終了せざるを得ず、比較研究の成果をテーマとした国際館ファランスを開催することができなかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)