2021 Fiscal Year Annual Research Report
ペルー近海における外洋と沿岸の海洋力学リンクに関する学術調査
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17H04579
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
増田 周平 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(海洋観測研究センター), センター長 (30358767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 雅人 横浜商科大学, 商学部, 教授 (20195811)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 海洋物理・陸水学 / 国際協力 / 海洋科学 / 気候変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はこれまでに収集したペルー沿岸域での水温ロガー観測データの集約と外洋域での深海フロートによる亜表層観測の品質管理を実施した。これらに加えて一般に公開されているUK MET OfficeのEN4データセットを外洋の4次元水温場として用い、沿岸と外洋のクロスカッティングな解析を行った。 解析期間は本研究課題でペルー沿岸にてロガーを設置した2016-2000年とし、上記の外洋データとの比較を実施した。解析手法としては、月平均値の算出と時空間相関係数の計算、48時間潮汐除去フィルターによる処理後の日平均値算出とスペクトル分解を実施した。 その結果、ペルーの沿岸水温の変化は、月平均の異常値で外洋の海面水温とよく相関していた。相関係数は0.80~0.92で、1つの観測点(0.26)を除き、99%以上の信頼度で相関が見られた。このことは、EN4の基盤となる全球海洋観測システムが、ペルーの沿岸域における信頼性の高い気候(水温)予測に直接貢献することを示唆している。より短い時間スケールでは、南緯5度以北の80日と120日にロガー由来の水温変化のスペクトルのピークが見られ、沿岸モニタリングが赤道ケルビン波のサブシーズン的なダイナミクスの側面を捉えることができることが示唆された。一方、南緯5度以南では明確なピークは検出されず、この時間スケールでは赤道域外への波動エネルギーの漏洩は予想されないことが示唆された。 得られたペルー沿岸のロガーデータは海洋研究開発機構のサイトより一般に公開済みである。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
(1)データ公開サイト。Free access。
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