2019 Fiscal Year Annual Research Report
ヒマラヤ山系を中心としたアジア山岳地帯の小型在来馬に関する調査研究
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17H04636
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
国枝 哲夫 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80178011)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ネパール / 在来家畜 / ウマ / 遺伝的多様性 / Y染色体 / 毛色関連遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ネパール、イラム地方における調査、サンプリング 本年度は、9月16日から9月30日にかけて、ネパールの農業研究機構をカウンターパートとして実験室等の施設の提供を受け、日本から実験機器の搬入を行い、血液からのDNAの抽出を行える実験室を立ち上げた。ここを拠点として、ネパールの東部インド国境近くにおいて在来馬の調査を実施した。具体的にはのイラム周辺の地域にて計15個体の血液を採取するとともに、飼育頭数、飼育形態、利用実態、由来、移動の聞き取り調査、体高等の体尺の測定、毛色等の外貌、年齢、性別、家系等の個体情報の記録を行った。次に、上記の採取した血液および農業研究機構の研究員により事前に採取された血液サンプルを用いてDNAを抽出し、ネパールにおける輸出許可、および日本における動物検疫所の手続きを経て日本に搬入した。 2.DNAサンプルの解析 これまでに収集された、ネパールのムスタン地方、ジュムラ地方およびイラム地方において収集されたネパール在来馬のDNAサンプルを用いて、今年度は主に毛色関連遺伝子について調べた。具体的には、改良された西欧系品種ではほとんど見られることがないが、各国の在来馬には比較的高い頻度で見られ,家畜ウマの由来する野生馬の毛色と考えられている薄墨毛の遺伝子であるTBX3遺伝子の変異について、上記のネパール在来馬と共に比較対照として他のアジア在来馬についても調べた。TBX3の野生型対立遺伝子であり薄墨毛の原因となるD、および非薄墨毛の原因となるd1,d2対立遺伝子についてTBX3遺伝子周辺の特定の領域の塩基配列を解析することで、その対立遺伝子頻度について調べた.その結果、D,d1,d2対立遺伝子頻度は、ネパールでは0.03、0.30、0.67であり、比較的高い頻度で、D対立遺伝子が存在していることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Genetic characterization of Kazakhstan Kushum horse by mtDNA and y chromosome haplotypes and genes associated with coat color, body composition, and physical performance.2019
Author(s)
Nguyen Ba Trung, Le Nu Anh Thu, Ripon C. Paul, Phuong T. K. Pham, Yu. Okuda, Kushaliye. Kaissar, Akhmedenov Kazhmurat, Sarsenova Bibigul, Meirat Bakhtin, Polat Kazymbet, Suleimenov Zh Maratbek, Alykhan Meldelokov, Masahide Nishibori, Tetsuo Kunieda.
Organizer
20th Annual meeting of Japanese Society of Animal Genetics and breeding