2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H04682
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
楽 詠コウ 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (30612923)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 連成シミュレーション / 均質化 / エンリッチメント / オラクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,様々な相やスケールの粒状体現象を扱うことを目的として,個別要素と連続体要素によるアプローチを組み合わせた,ハイブリッドなシミュレーション手法の開発を行う. 今年度は主として,連成における整合性の向上について研究を行った.具体的なテストケースとして,無限に長い坂道を流れる粉体を考えた.この設定は,重力が斜め方向に作用する水平な系で,左右が周期境界となっているものと等価である.坂道と接する部分,上部の自由境界部分,左右の周期境界部分には個別要素を配置し,中央部分に連続体要素を配置し,その間を連成領域とした.坂道からの垂直距離に応じた平均速度のプロファイルは,理想的には連続体領域と個別要素領域とで(ノイズを除いて)一致するべきであるため,その差を手がかりにすることで連成における不整合部を見つけ,原因究明を行うことができる.このアプローチによって,均質化とエンリッチメントの双方で改善点を発見でき,連成性能の向上につなげることができた.連続体要素の情報をもとに個別要素を生成するエンリットメントでは,個別要素を追加する空間が一時的に不足する場合の処理が重要だということがわかり,追加できるようになるまで待つのではなく,(追加可能な)小さい半径から始めて,徐々に半径を大きくする方策が有効であることがわかった.また,個別要素の情報をもとに連続体要素を生成する均質化では,連続体要素の状態量を推定するのに用いる個別要素の範囲が重要で,個別要素レベルでの摩擦と連続体要素レベルでの降伏条件のある種の非対称性を考慮する必要がある (例えば,均質化対象領域内の一部の粒子間に作用する摩擦力が上限に達して流れていて,他が上限未満で流れていない場合,そのまま均質化すると平均化されて降伏していないことになり,連続体側の平均流速が低下する) ことがわかった.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)