2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of environmental service trade evaluation method contributing to promotion of international environmental business
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17H04722
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
佐々木 創 中央大学, 経済学部, 教授 (40634100)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 中国廃棄物輸入規制 / FTA / EPA / 環境物品 / 環境ビジネス / 廃プラスチック / E-waste |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、日本企業は優れた環境技術を持つものの、運営・管理を含むトータルマネジメントの実績が少ない状況であると指摘されてきた環境サービス貿易について、これまで詳細に研究されてこなかったアジアの需要国側の支援策や環境企業に着眼し、1)経済連携の効果を踏まえた環境技術の国際競争力の比較、2)需要国側の環境技術や外資系環境企業に対する優遇策の国際比較、3)需要国側の環境企業の外資や国外技術の受入れ動向の把握 4)国際環境ビジネス促進策に資する環境サービス貿易定量評価手法の開発、4点について経済分析することにより、環境サービス貿易の定量評価手法を開発することを目的とする。 昨年度に明らかにした「多様な産業が参入する環境サービスは制限する産業を特定するネガティブリスト方式が適切である」という仮説を検証するために、在外研究先のタイ・チュラロンコン大学からの協力を得て、タイ税関のRowデータを入手し分析を進め、1)経済連携の効果を踏まえた環境技術の国際競争力の比較の精度向上を進めた。また、2018年始から施行された中国廃棄物輸入規制により、国際資源循環の流れが大きく変化している。これについて在外研究先のタイを事例に、マテリアルフローの変化だけでなく、外資の投資動向や設備投資の変化を、タイの工業省と商務省のRowデータを入手し分析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中国廃棄物輸入規制によって中国に依存してきたリサイクルの在り方の見直しが世界中で課題となっており、在外研究先のタイも例外ではなく対応に迫られている。この影響は、本研究課題の分析1)経済連携の効果を踏まえた環境技術の国際競争力の比較、2)需要国側の環境技術や外資系環境企業に対する優遇策の国際比較、3)需要国側の環境企業の外資や国外技術の受入れ動向の把握のいずれにも大きく影響を受ける。 したがって、在外研究先のタイを中心に分析を進めることで、タイ税関・工業省・商務省のRowデータを入手しより詳細な分析を進められた一方で、他のアジア諸国の分析が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
中国廃棄物輸入規制の影響を在外研究先のタイを中心に分析を進めることで、タイに関連する業績を多数上げた一方で、他のアジア諸国の分析が遅延している。 次年度においては、タイの各種政府機関から入手したデータの分析を効率的に進め、先行例を示したうえで、他のアジア諸国の研究者と共同のワークショップ等を開催することで、効率的な研究を推進する。
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Research Products
(12 results)