2020 Fiscal Year Annual Research Report
メカノスペクトル多次元分子解析システムと高精度前立腺癌診断法の創生
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17H04746
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
浮田 芳昭 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40578100)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生体分子間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はDLVO理論を基礎として粒子と基板間相互作用の解明とこの制御を中心に取り組み、本研究のの力学的計測の基礎を固めることを中心に取り組むととともに、生体分子間相互作用計測へのアプローチを行った。粒子付着の解析には、溶媒の塩強度、粒子サイズ、表面の化学的構造などの検討を行い、これが付着現象に及ぼす影響を調べた。ここで問題となるのはpHと塩強度を同時に制御するための溶媒設計である。このため、pH緩衝物質としてHEPESを用いて検討を行った。HEPESは双性イオンであることから、他のリン酸イオンを用いる緩衝物質に比べイオン強度への影響が少ない。実際、HEPESの濃度を変化させても、粒子の付着確率は大きくは変化しなかった。これに、緩衝能を有さない塩を添加することで、pHと塩強度を独立に調整可能な溶媒を開発することができた。また、粒子付着りつを重力印加や遠心力印加により測定することにより塩強度、粒子サイズ、表面官能基と粒子付着性の相関関係を明らかにすることに成功した。 また、粒子サイズ相関については粒子径を小さくすることにより付着力が低減できることがわかった。これは、粒子曲率半径の低下とともにDLVO力による物理的相互作用に実行的に寄与する面積が低減するためであると考えられる。ここにヒントをえて、さらにナノ粒子による表面コーティングの粒子付着性への検討を行った。これにより、コーティングの無いのガラス基板表面では非可逆的に粒子が付着する実験条件においても、粒子付着力を0%近くまで低減できることを見出した。 さらに、現在これらの知見に基づき基板表面への生体分子固定と結合力測定の検討に取り組んでいる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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