2017 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア複合体II会合を標的とした骨格筋異常に対する新規治療法の確立
Project/Area Number |
17H04758
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高田 真吾 北海道大学, 医学研究院, 博士研究員 (60722329)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ミトコンドリア複合体会合因子 / 心不全 / 骨格筋異常 / 運動能力 / complex II |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全患者での運動耐容能の低下は独立した強力な予後規定因子であり(Circulation 1991)、我々はその主要因が骨格筋ミトコンドリア障害であることをあきらかにしてきた(Kinugawa S, Takada S. Int Heart J 2015; Takada S. Cardiovasc Res 2016)。しかしながら、ミトコンドリア機能の障害部位や制御機構は不明なままであった。 ミトコンドリア複合体II(complex II)は、電子伝達系の一部であり、酸化的リン酸化によりATPを産生するが、ミトコンドリアDNA(mtDNA)にコードされていないこと、内膜のプロトン(H+)の濃度勾配に関与しないこと、超複合体に含まれていないことから重要視されてこなかったため、研究が全く進展していない。 本研究の目的は、心不全に起因するcomplex IIの会合不全における形態・機能的制御の破綻が、ミトコンドリア呼吸能低下を介して骨格筋異常の発症・進展に関与するという仮説を検証し、その新規治療法を開発・確立するものである。 ミトコンドリアのSDHA, B, C, Dのタンパク発現および活性、complex I由来の呼吸能にも群間に差がないにもかかわらず、complex I+IIおよびcomplex II由来のミトコンドリア呼吸能はsham(偽手術)群に比較し、心筋梗塞(MI)群で有意に低下することをあきらかにした。したがって、心不全モデルマウスの骨格筋complex II由来ミトコンドリア呼吸能の障害はミトコンドリア複合体会合因子の異常である可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究目的である心不全マウスの骨格筋における単離ミトコンドリアを用いて、複合体タンパク、呼吸能や会合因子が低下していることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
ミトコンドリア複合体会合因子の欠損が骨格筋ミトコンドリア機能に与える影響を検討するため、骨格筋培養細胞におけるミトコンドリア複合体会合因子ノックダウン細胞がミトコンドリア機能、複合体タンパク質に関与することを証明する。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Pioglitazone on improves whole-body aerobic capacity and skeletal muscle energy metabolism in patients with metabolic syndrome.2017
Author(s)
Yokota T, Kinugawa S, Hirabayashi K, Suga T, Takada S, Omokawa M, Kadoguchi T, Takahashi M, Fukushima A, Matsushima S, Yamato M, Okita K, Tsutsui H.
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Journal Title
J Diabetes Investig
Volume: 8
Pages: 535-541
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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