2019 Fiscal Year Annual Research Report
Optically excited hot carrier engineering with transition metal nitrides
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17H04801
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
石井 智 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主幹研究員 (80704725)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光励起電荷 / 遷移金属窒化物 / 光電変換 / 光熱変換 / ナノ構造 / プラズモン共鳴 / 太陽熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラズモエレクトリック効果は、プラズモン共鳴によってプラズモニックナノ構造が加熱される際、自由電子が熱平衡になるように移動することで起電力が発生するものである。そのため、起電力の最大値は共鳴の勾配が最大の波長で起き、共鳴波長の前後で負と正の起電力が発生し、共鳴波長では起電力がゼロになる。これらの特徴はプラズモン誘起電荷分離による起電力発生とは大きく異なる。これまでプラズモエレクトリック効果は、金と銀でしか測定された前例がなかった。 2020年度にケルビンプローブ顕微鏡を用いて行った測定で、プラズモエレクトリック効果が窒化ジルコニウムでも発生することを確認した。測定に用いたのは窒化ジルコニウムのナノディスクアレイで、ITO膜付きガラス基板上に電子線描画とドラフトエッチングによって作製した。 その解釈を深めるため、2021度はプラズモエレクトリック効果を数値的に再現するモデルを電磁気学と伝熱工学、熱力学を組合わせて構築し、実際に計算を行った。その結果、計算でもプラズモエレクトリック効果に特徴的な波長によって符号の異なる起電力を再現することができた。一方で、計算で予測される起電力は実測値より約一桁小さかった。この理由として、起電力と起源となっている自由電子の移動が加熱の効果以外でも起こったこと、及び測定で用いたケルビンプローブ顕微鏡用プロ―ブの存在によって計算よりも温度が上がっていたことが考えられる。なお、数値計算モデルにはプローブは含まれていない。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)