2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H04831
|
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
松田 有一 国立天文台, チリ観測所, 助教 (20647268)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 銀河形成 / 宇宙網 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、銀河形成が最も活発だった120億年前の宇宙において、宇宙網の兆候が見つかって来た原始銀河団専用に、すばる望遠鏡新広視野カメラ(HSC)の水素Lyα輝線フィルターを製作し、その物理的状態(形態とガス質量)を調べることにより、現在の構造形成理論に対する観測的検証を行うことである。
HSC用フィルターNB497の性能仕様の検討を行い、6月には日本真空光学に発注し、年度末には試作品が納入された。
本研究の準備として、すばるやALMAによる遠方宇宙の観測的研究を進めており、これまでに得た観測データに基づく研究成果について、平成29年度にはイギリスと東京で行われた国際研究集会において口頭発表を行った。また、学術雑誌には3編の論文を投稿した(すべて出版は平成30年度になる見込み)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すばる、ケック、VLT、ALMAを用いた準備研究は順調に進んだ。
HSC用フィルターNB497の納入が遅れたため、平成29年度中に予定していたすばるへの観測提案ができなかった。
JWST初期公開科学観測に向けて海外の共同研究者らと一緒に観測提案書を提出したが、残念ながら採択には至らなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度には完成したHSC用フィルターNB497の精密な性能評価を行う。それを元にすばるへの観測提案書を作成し、平成31年度のHSCによるガスネットワーク構造のライマンアルファ輝線観測の実現を目指す。
|
Research Products
(5 results)