2020 Fiscal Year Annual Research Report
臼蓋カップゆるみ機構の力学/化学/生物学的因子の相互作用解明とその力学的制御
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17H04898
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
大塚 雄市 長岡技術科学大学, 技学研究院, 准教授 (80467084)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 臼蓋カップ / フレッティング摩耗 / 界面破壊力学 / アコースティックエミッション / 赤外線カメラ / 腐食 / 離散ウェーブレット変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
フレッティング疲労試験中その場細胞毒性評価 マウス骨芽細胞様細胞を培養しながらフレッティング疲労試験を実施し,異なる応力条件によるき裂進展に伴う摩耗分排出挙動および細胞減少数との関係を取得した.き裂進展挙動を破壊力学的手法により評価することで,応力状態によって摩耗粉および結果としての細胞減少数が相関関係を有することを明らかにした. 臼蓋カップのゆるみ挙動におよぼす界面および模擬骨損傷の影響 赤外線カメラおよびアコースティックエミッションを用いて臼蓋カップのゆるみ挙動におよぼす界面損傷および模擬骨損傷の影響を独立して評価できる損傷計測装置を構築した.表面波解析によりAEの発生源が界面にあることが示され,また離散ウェーブレット変換および逆変換により,AEの高次モーメント解析による特徴量を抽出した.臼蓋カップの角変位および沈降変位を目的変数とし,AEの特徴量の検出頻度および赤外線測定から得られた散逸エネルギー密度を用いた多変量回帰分析を実施した結果,AEと散逸エネルギー密度,すなわち界面損傷頻度と模擬骨損傷頻度との相互作用が有意に影響していることを示した. 相互作用を考慮したテーラーメイド型ゆるみ寿命予測法 有限要素解析に実験的に得られた界面き裂進展速度則および,模擬骨の骨密度低下による非弾性変形の影響を考慮した損傷力学構成式を導入し,繰返し負荷によるゆるみ量を計算した.界面損傷は角変位に主に寄与し,模擬骨の非弾性変形により臼蓋カップの沈降変位が増大するなど,界面損傷及び模擬骨損傷を影響を独立して評価することができた.体重などを考慮した負荷量の違いによるゆるみ量を評価し,脱臼限界に至るまでの使用年数を算出することに成功した.模擬骨の骨密度低下や界面強度の低下などがない通常条件においては,十分に長期の使用寿命を確保していること,固定角度の影響が大きいことを示した.
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(34 results)