2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new control strategy of a multilegged robot for high maneuverability using bifurcation structures
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17H04914
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青井 伸也 京都大学, 工学研究科, 講師 (60432366)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 多脚ロボット / ホップ分岐 / ピッチフォーク分岐 |
Outline of Annual Research Achievements |
多脚ロボットの高機動性の獲得に向けて、H29年度は、多脚ロボットの歩行力学系を構成する物理パラメータに依存した直線歩行の分岐構造を明らかにすることを目的とした。 まず、多脚ロボットのシンプルな数理モデルを用いて、物理パラメータに依存した多脚ロボットの直線歩行の安定性の変化を調べた。具体的には、接地時に足が地面から受ける力学要素を幾何学的な拘束条件に置き換えて、多脚ロボットを2次元(進行方向と横方向)上の剛体多体系としてモデル化した。更に、歩行は周期的な運動であるため、フロケ理論に基づいて直線歩行まわりで線形化した微分方程式のフロケ指数と対応するモードから分岐に寄与する安定構造を調べた。その結果、体軸関節の剛性などのパラメータの変化に応じてホップ分岐とピッチフォーク分岐に対応する安定性の変化を生じることが明らかとなった。 ただし、この解析は安定構造を数理的に明確にするための近似解析であるため、この解析に加えて、多脚ロボットの詳細な数理モデルに基づく動力学シミュレーションと、これまでに開発していた多脚ロボットを用いた実機実験を実施した。具体的には、多脚ロボットの直線歩行実験を実施し、時間の経過に伴い、どのような振る舞いが実現されるかを確認することで、その分岐構造を調べた。その結果、動力学シミュレーションにおいても、実機実験においても、シンプルモデルの数理解析より明らかになったパラメータの変化に対して、ホップ分岐とピッチフォーク分岐を示すことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した実施計画に従って研究を実施した結果、高機動性の獲得につながる多脚ロボットに内在する直線歩行の分岐構造が明らかになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究より明らかになった分岐を利用してロボットの高機動性を確保するためには、その分岐を生じさせるパラメータを変えるための機構を工夫する必要がある。この構造を工夫しつつ、高機動性を獲得する方針を立てていく。
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Research Products
(10 results)