2018 Fiscal Year Annual Research Report
磁界共鳴が創造するユビキタスエネルギー社会における漏洩磁界キャンセルの研究
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17H04915
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
居村 岳広 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任講師 (30596193)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | ワイヤレス電力伝送 / 磁界共振結合 / ノイズキャンセル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は『磁界共鳴が創造するユビキタスエネルギー社会における漏洩磁界キャンセルの研究』と題し、キャンセル技術に比重をおいて磁界共鳴によるワイヤレス給電の包括的な研究を4ヶ年かけて行なう課題である。2年目の平成30年度に関しては、メインコイルとキャンセルコイル、そして、送電側があり受電側があるという4コイル構成だけでなく、更にコイルを増やした複数コイルを利用した検討を行い、多くの発展的な知見を得られた。まず、いままでクロスカップリングを取り除こうと検討していたあるコイル間のクロスカップリングに関しては、効率に影響がないことが認められた。そのため、設計の自由度が一つ増え、より多様な形状のコイル構成が可能であることが分かった。つまり、効率という視点で考えた場合、クロスカップリングの種類は3種類に分けられ、そのうちの一つは無視して構わないという知見が得られた。また、それぞれのクロスカップリングによる影響は相互に関係しているとはいえ、その影響の強弱に関しては特徴を持っていることが分かった。これらの関係は、数式を用いて理論化でき、昨年度未完成と思っていた部分を補完することに成功した。また、複数コイル間のクロスカップリングをキャンセルした上でのノイズキャンセルは、今まで想定していなかった場面である走行中給電の送電側同士のコイル配置問題の解決の一提案になる発見もあり、この案件に関しては次年度以降の課題とする。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数コイル間のクロスカップリングに関する理論化が完成したので、おおむね順調に進展していると言える。昨年度、理論と磁界解析とのずれが生じていた原因も特定でき、また、クロスカップリングの分類もでき、そして、効率に寄与しないクロスカップリングの発見もあり、これら知見を併せると、今まで説明できなかった現象などについて説明できるだけでなく、設計法のコア部分の確立もできたと言ってよく、順調に進展していると言える。勿論、この理論の上で、ノイズキャンセルに関する検討も進んでいる。基本的にはクロスカップリングの影響が小さくなるにつれ、ノイズキャンセルに関しても電流位相が理想通りになるため、キャンセル効果が高くなる。
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| Strategy for Future Research Activity |
複数コイル間のクロスカップリングに関する理論が一段落したが、このカップリングを打ち消すことができないと、ノイズキャンセルの導入が複雑になることが想定される。そのため、複数コイル間のクロスカップリングとそのキャンセリング、そして、その理論の上に立ったノイズキャンセルと研究を発展させる。この技術のアウトプットとして、走行中給電の送電側同士のコイル配置問題の解決の一提案になりえる可能性があり、アプリケーションに特化した発展的研究も行なう予定である。
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