2019 Fiscal Year Annual Research Report
金属酸化物表面反応の瞬時加熱制御によるCMOS分子センサの創出
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17H04927
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 綱己 九州大学, 先導物質化学研究所, 学術研究員 (60724838)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 単結晶金属酸化物ナノワイヤ / 界面抵抗 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,シリコンCMOSデバイス技術と親和性があり,金属酸化物半導体の分子認識能を活かした分子センサの創製を目指している.本年度は,単結晶金属酸化物ナノワイヤの分子認識メカニズムの解明と単結晶金属酸化物ナノワイヤセンサの長期安定性向上に取り組んだ.具体的には,1) 酸化亜鉛ナノワイヤセンサデバイス性能の室温・大気中における劣化現象の解明と長期安定化手法の提案,2) 分光学的手法を用いた分子吸着酸化亜鉛ナノワイヤ表面エネルギー準位の評価を行った. 水熱合成法によって成長させた単結晶酸化亜鉛ナノワイヤをチャネルとする,単一ナノワイヤ分子デバイスを電子線露光技術等を用いて作製した.作製した素子を室温・大気中で保管し,経時的に電気特性を取得したところ,作製後数日で電気抵抗値が大きく増加(劣化)することがわかった.4探針測定,保管雰囲気制御実験,赤外分光測定等の一連の検討から,大気中の二酸化炭素と酸化亜鉛が反応し,炭酸亜鉛を形成していることが明らかになった.炭酸亜鉛は絶縁性を有することから,炭酸亜鉛の形成により電極・ナノワイヤ間の界面抵抗が増加したと考えられる.さらに,熱処理によって酸化亜鉛の結晶性を向上するとともに炭酸化の起点となる水酸基密度を減少させることで炭酸化を抑制し,素子電気特性の長期安定性を大きく向上できることを示した. 水熱合成単結晶酸化亜鉛ナノワイヤアレイにセンシング対象となる揮発性有機分子を吸着させ,フォトルミネッセンス(PL)測定を行った.分子吸着前後でPL特性の変化の解析から,分子の吸着による単結晶酸化亜鉛ナノワイヤ表面のエネルギー準位密度の変化が示唆される結果を得た.本結果は,未解明な部分が多い分子センシング機構の解明につながる有用な知見である.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)