2018 Fiscal Year Annual Research Report
原子シャッフリングによる転位制御機構の確立とチタン基形状記憶合金の高性能化
Project/Area Number |
17H04959
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田原 正樹 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (80610146)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 金属組織制御 / マルテンサイト変態 / 形状記憶合金 / 格子欠陥 / 単結晶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、チタン系形状記憶合金のマルテンサイト相における原子シャッフリング量を制御することで転位すべりを抑制し、高性能な形状記憶合金の設計方法を確立することが目的である。このすべり変形は研究代表者が新たに発見したものであり、マルテンサイト相の原子シャッフリングと強い相関関係があることが予想される。よって本研究ではマルテンサイト相における原子シャッフリング量と転位すべりの関係を定量的に明らかにし、その結果を用いて活動すべり系の制御と形状記憶合金の高性能化を目指す。 前年度までに原子シャッフリング量が異なると予測される多数のモデル合金の単結晶試料の作製と、それらの合金におけるおおよその原子シャッフリング量の見積もりと原子シャッフリング量の精密測定環境の構築を行った。さらに、作製した単結晶試料において圧縮変形を行い、マルテンサイト相において活動するすべり系を同定した。本年度は作製したモデル合金のマルテンサイト相における原子シャッフリング量の精密測定を行った。また、各合金においてマルテンサイト相にてすべり変形した試料の詳細な内部組織観察(走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡)を行った。当初の予想通り、原子シャッフリング量によって活動すべり系が変化することがわかった。これらの結果から、原子シャッフリングの制御によってすべり変形応力の向上が可能であり、それを用いることでより長寿命で機能劣化に強い高性能形状記憶合金を設計できることが明らかになった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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