2020 Fiscal Year Annual Research Report
Acceleration Mechanism of Xenon Ion in Electric Propulsion Thrusters
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17H04973
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
月崎 竜童 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (70720697)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | イオンエンジン / 中性粒子 / 2光子レーザ誘起蛍光法 / TALIF |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画4年目の最終年であった。Two-Photon Absorption Laser-induced Spectroscopy (以下, TALIF)によるイオンエンジン内部のキセノン中性粒子密度計測を完了させた。3年目までに、適切なレーザ強度はどの程度か、集光系検出系におけるアライメント調整とSN比を両立した光学設計はどのようなものか、得られる信号強度からのキャリブレレーションはどのように行うかなど、種々の課題を先行研究から学びながら3年目までに確立させた。同時並行的にイオンエンジンの性能向上にも取組み、研究開始時からは25%、「はやぶさ」フライトモデルからは50%以上の推力性能向上に成功している。この性能向上の前後におけるイオンエンジンの中性粒子密度変化をとらえることに取り組み、本年は計測を完了させた。モンテカルロ法による数値計算も行いつつ、計測結果と比較し考察を行った。 Electric Resonance Heating(以下、ECR加熱)を利用するマイクロ波イオンエンジンの放電室内部では、ECR領域での電離が性能向上に重要である。中性粒子密度の増加量に対して、イオンの増加が起きない飽和領域に至ると、中性粒子密度の増加から平均自由工程が下がりECR加熱が不十分になり電子温度が低下し、さらに電離が低減され、中性粒子密度が増える、という不安定減少に至ることを突き止めた。特に推進剤経路の上流部である導波管における中性粒子密度の変化は著しく、本研究によって初めて定量的に明らかになった。研究3年目までの成果と、上記4年目までの成果をまとめて複数の査読論文を出版した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)