2018 Fiscal Year Annual Research Report
チョウ目害虫の殺虫剤抵抗性に対抗する次世代型ゲノム創農薬
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17H05023
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
粥川 琢巳 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 主任研究員 (70580463)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 幼若ホルモン / ゲノム創農薬 / 昆虫成長制御剤 / アンタゴニスト / チョウ目 |
Outline of Annual Research Achievements |
①昨年度選抜したリード化合物をもとに,当初の計画通り合成展開によるリード化合物の最適化を進めた(計画書の実験②-1~3).具体的には,昨年度選抜したリード化合物に関して,主活性・選択性の向上,溶解度・logP等の物性の改善,特許化(広いクレーム)を考慮して合成展開を行い,島根大学と連携して誘導体を24個合成した.合成した誘導体は,JHスクリーニング培養細胞系を用いて,濃度依存的な抗JH活性を評価した.また,細胞系で活性が高い誘導体に関しては,カイコ個体を用いて活性を評価し,構造活性相関を検討した.その結果,抗JH活性を示すために必須な基本構造が示唆され,次年度以降行う合成展開の方向性が明らかになった(特許申請のため,化学構造等の詳細は未記載).
②当初の計画には記載していないが,JH受容体タンパク質のX線結晶構造解析に着手した.JH受容体タンパク質の結晶構造が明らかになれば,バーチャルスクリーニング・ドッキングシミュレーション等のin silico解析により,効率的な合成展開が可能になる.現在までに,JH受容体タンパク質の可溶化まで成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,合成展開によるリード化合物の最適化が進んでいる.また新たにJH受容体のX線結晶構造解析に着手したことで,リード化合物の最適化が加速することが期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
研究テーマ②の研究内容: 合成展開によるリード化合物の最適化 実験②-1: 合成展開 実験②-2: 培養細胞系を用いた化合物評価 実験②-3: 昆虫個体を用いた化合物評価 *昨年度に引き続き,実験②-1,2,3を繰り返し,昆虫個体で高い活性を示す化合物を見出す.
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Research Products
(7 results)