2019 Fiscal Year Annual Research Report
MYC-MAX-MGAネットワークによる減数分裂開始制御機構の解明
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17H05066
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 歩 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (80639708)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | MAX / 減数分裂 / MGA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、MAX遺伝子が減数分裂抑制機構に働くことをマウス生体内で証明することを目的とした。最終年度は、生殖細胞特異的なMAXコンディショナルマウスにおいて、MAXのノックアウトにより減数分裂関連遺伝子の上昇が見られるかどうかを確かめるために、胎児期の始原生殖細胞を様々な時期で回収して、減数分裂関連遺伝子のmRNAの発現を調べた。その結果減数分裂が本来おきないオスの胎児期の生殖細胞においても減数分裂関連遺伝子の上昇が認められた。これまでMAXノックアウトに伴うMAXタンパク質の消失は免疫染色では見られなかったが、MAXに対する抗体を複数探索したり条件を検討することにより、タモキシフェン投与によるMAXノックアウトに伴いMAXタンパク質が約半数の始原生殖細胞で核内から消失していることを確認した。そこでMAXタンパク質と減数分裂マーカーのSCP3を二重染色したところ、生殖細胞が性分化する前のE11.5のステージの始原生殖細胞において、この時期には本来見られるはずのないSYCP3のシグナルがMAXノックアウトされた細胞で確認できたことから、MAXは性分化前の始原生殖細胞で減数分裂遺伝子を抑制していることがわかった。一方で、オスではMAXノックアウトに伴うSCP3シグナルはステージが進むと消失したことから雄性分化後にはMAX非依存的に減数分裂遺伝子は抑制されていることが示唆された。 生体内でMAXが減数分裂抑制に働いていることがわかったことから、体細胞分裂から減数分裂への移行に伴い、MAXと結合パートナーであるMYCとMGAがそれぞれどのような機能を果たしているのかをES細胞を用いて解析した。その結果、MGA単独のノックアウトでは減数分裂は起こらず、減数分裂開始にはMGAだけでなくMYC/MAXの抑制も必要であることを突き止めた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)