2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of sub-cycle time-resolved STM and its applications
Project/Area Number |
17H06088
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
重川 秀実 筑波大学, 数理物質系, 教授 (20134489)
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Project Period (FY) |
2017-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / 超短パルスレーザー / CEP制御 / サブサイクル時間分解測定 / 極限計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトは、CEP(carrier envelope phase)の直接制御他、量子光学の最先端技術を走査トンネル顕微鏡(STM)と組み合わせ、サブサイクル(電場一周期内)の時間分解能とSTMの空間分解能を併せ持つ極限計測法を開発し、新たな科学領域の開拓を試みるものである。本年度も以下に述べる成果をあげ、プロジェクトは当初の目標を超えて進展した。まず、遷移金属ダイカルコゲナイド系の励起子は室温でも安定であることから高速通信への応用等が注目されている。WS2/WSe2面内ヘテロ構造を試料として、中性の励起子ダイナミクスを1nmの分解能で可視化することに成功した。STMでは、探針と試料間に電圧を印加しトンネル電流として測定する為、これまで中性粒子の測定は無かった。我々は、印加電圧を用いて励起子を解離させることで、励起子の局所ダイナミクス計測を可能にした。光励起直後の高密度領域では、励起子が対消滅する超高速過程が見られ、寿命への基板誘電率の影響の空間的揺らぎが観察された。また、欠陥の影響が5nm程度に及ぶとする理論的予測が、実空間で初めて確認された。併せて、中赤外(MIR)電場による<~20fs(世界最高)の時間分解能を持つ電場駆動型時間分解STMの開発に成功し、MoTe2を試料として光誘起相転移の時間分解原子像観察などを実現した。光誘起相転移は機能材料として注目されることに加えて、非平衡系の物質科学という新しい科学領域の展開として非常に重用である。これまでは光電子分光や回折の実験を理論計算と組み合わせることで現象を解析してきたが、実空間イメージングを基にして議論する道が拓かれた。更に、THz電場で試料の状態を制御する間にMIR電場をプローブとして時間分解測定を行う新しい手法を開発した。これにより、試料をコヒーレントに制御した状態でダイナミクスを解析することも可能になった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
株式会社ユニソクとNexTEP-Bタイプ『時間・スピン分解走査マルチプローブ顕微鏡』で製品化を図り、ほぼ達成した。
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Research Products
(37 results)
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[Journal Article] Potential of Gold Nanoparticles for Noninvasive Imaging and Therapy for Vascular Inflammation2021
Author(s)
Hisanori Kosuge, Maki Nakamura, Ayako Oyane, Kazuko Tajiri, Nobuyuki Murakoshi, Satoshi Sakai, Akira Sato, Atsushi Taninaka, Taishiro Chikamori, Hidemi Shigekawa, Kazutaka Aonuma
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Journal Title
Molecular Imaging and Biology
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] A Versatile Post-Doping Towards Two-Dimensional Semiconductors2021
Author(s)
Yuya Murai, Shaochun Zhang, Takato Hotta, Zheng Liu, Takahiko Endo, Hiroshi Shimizu, Yasumitsu Miyata, Toshifumi Irisawa, Yanlin Gao, Mina Maruyama, Susumu Okada, Hiroyuki Mogi, Tomohiro Sato, Shoji Yoshida, Hidemi Shigekawa, Takashi Taniguchi, Kenji Watanabe, Canton-Vitoria Ruben, Ryo Kitaura
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Journal Title
ACS Nano
Volume: 2021,15,12
Pages: 19225-19232
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Ultrafast Time-Resolved Electron Diffraction Capturing Layer Stacking Dynamics of Graphene Oxide2021
Author(s)
Yuki Yamamoto, Satoshi Ohmura, Yoshiya Kishibe, Wataru Yajima, Ryo Shikata, Keishi Akada, Shoji Yoshida, Jun-ichi Fujita, Shin-ya Koshihara, Yuta Nishina, Masaki Hada
Organizer
OLC 2021
Int'l Joint Research
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