2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism and Reconstitution In Vitro of Human Germ Cell Development
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17H06098
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斎藤 通紀 京都大学, 高等研究院, 教授 (80373306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 紳一朗 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 准教授 (50307980)
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Project Period (FY) |
2017-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 生殖細胞 / ヒト / 発生 / 試験管内再構成 / エピゲノムリプログラミング / 減数分裂 / 霊長類 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒト生殖細胞発生過程の試験管内再構成を発展させ、ヒト生殖細胞の発生機構とその異常に関する特段の知見を得る基盤を形成する。具体的には、マウス・カニクイザルをモデル生物とし、またヒト細胞を用い、1) 規定条件に基づくマウス始原生殖細胞様細胞 (primordial germ cell-like cells: PGCLCs) の雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、2) カニクイザルPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、3) ヒトPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、4) ヒトiPSCsからのヒト生殖巣体細胞系譜の誘導法の開発、の4つの研究を統合的に推進する。本研究により、マウス・サル・ヒトにおいて、生殖細胞発生過程に伴う顕著な現象(エピゲノムリプログラミングと雌雄分化)が試験管内で再現可能となると期待される。 昨年度に引き続き、1) では、雌性分化を決定する転写制御機構の解明(論文発表)、雄性分化因子のスクリーニング、再構成精巣法の改善、2) では、カニクイザルESCs安定培養法とPGCLCs誘導法の確立(論文発表)、カニクイザル胚におけるX染色体動態の解明、カニクイザルPGCLCsの卵原細胞への分化・成熟法の開発、カニクイザル卵原細胞を原始卵胞に分化させる方法論の開発、3) では、多数の雌雄ヒトiPSCsのエピゲノムプロファイルの検証、ヒトPGCLCsを誘導する転写制御機構の解明、ヒトPGCLCs増殖法の開発(論文投稿・徳教申請準備)、ヒトPGCLCsを卵原細胞に誘導する方法論の確立(論文発表)、ヒト卵原細胞を原始卵胞に分化させる方法論の開発への分化・成熟法の開発、4) では、カニクイザル・ヒト多能性幹細胞を用いた生殖巣体細胞の誘導法の検討、を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、上述したように、1) 規定条件に基づくマウスPGCLCsの雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、2) カニクイザルPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、3) ヒトPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、4) ヒトiPSCsからのヒト生殖巣体細胞系譜の誘導法の開発、の4つの研究を統合的に推進中である。 1) に関しては、確立したマウスPGCLCs雌性分化誘導法に基づき、卵母細胞分化の決定因子を同定した(論文発表)。また、再構成精巣の改善に成功した(論文準備中)。2) に関しては、カニクイザル胚におけるX染色体動態を解明し(論文準備中)、カニクイザルESCs安定培養法とPGCLCs誘導法(論文発表)、PGCLCsの卵原細胞への分化・成熟法の開発、カニクイザル卵原細胞を原始卵胞に分化させる方法論の開発を推進した。3) に関しては、ヒトPGCLCs増殖法を開発し(論文投稿)、ヒトPGCLCsを卵原細胞に分化させる方法論を確立(論文発表)、ヒト卵原細胞を原始卵胞に誘導する研究を行った。4) に関しては、カニクイザル・ヒト多能性幹細胞を用いた生殖巣体細胞の誘導を推進した。これら成果を基盤に、本研究の目標達成に向け着実に研究を推進しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、上述したように、1) 規定条件に基づくマウスPGCLCsの雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、2) カニクイザルPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、3) ヒトPGCLCsのエピゲノムリプログラミング誘導法・雌雄生殖細胞への分化制御法の開発、4) ヒトiPSCsからのヒト生殖巣体細胞系譜の誘導法の開発、の4つの研究を統合的に推進中である。 これまでの研究に引き続き、1) に関しては、マウスPGCLCsの雌性化過程、特に減数分裂誘導に付随する染色体動態のライブイメージング系の確立、再構成精巣法の改善・雄性化誘導機構の解明、試験管内再構成系を用いた生殖系列の核内構造の解明、2) に関しては、カニクイザル・マウス異種間再構成卵巣法によるカニクイザルPGCLCsの卵原細胞への分化・成熟法の確立とその分子機構の解明、カニクイザル卵原細胞を原始卵胞に分化させる方法論の開発、3) に関しては、ヒトPGCLCs試験管内増殖法のさらなる検証、ヒトPGCLC由来卵原細胞を卵母細胞に分化させ、減数分裂を誘導する方法論の開発、4) に関しては、カニクイザル・ヒト雌性ES細胞を生殖巣体細胞に誘導する研究を進める。
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Research Products
(23 results)
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[Journal Article] Induction of the germ cell fate from pluripotent stem cells in cynomolgus monkeys†.2020
Author(s)
Sakai Y, Nakamura T, Okamoto I, Gyobu-Motani S, Ohta H, Yabuta Y, Tsukiyama T, Iwatani C, Tsuchiya H, Ema M, Morizane A, Takahashi J, Yamamoto T, Saitou M.
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Journal Title
Biology of Reproduction
Volume: 102
Pages: 620-638
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] ZGLP1 is a determinant for the oogenic fate in mice.2020
Author(s)
Nagaoka SI, Nakaki F, Miyauchi H, Nosaka Y, Ohta H, Yabuta Y, Kurimoto K, Hayashi K, Nakamura T, Yamamoto T, Saitou M.
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Journal Title
Science
Volume: 367
Pages: eaaw4115
DOI
Peer Reviewed
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