2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H06220
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
藤田 武志 高知工科大学, 環境理工学群, 教授 (90363382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 雄一郎 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10322174)
野村 直之 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90332519)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | ナノポーラス金属 / 3Dプリンター |
Outline of Annual Research Achievements |
3次元積層造形プリンター(3Dプリンター)の発展によって、コンピュータ上の複雑な3Dオブジェクトがいとも簡単に卓上で造形されるようになり、ものづくりのあり方が変わりつつある。申請者は、これまで数々の構造・機能材料の構造価に携わり、近年はナノポーラス金属とその応用に注力してており、本挑戦研究として、3Dプリンターによる多階層性ポーラス構造の創製に努め、その制御法について確立し、さらに発展させることで革新的な構造・機能材料へ繋げていくのが目的である。 金属焼結のできる3Dプリンターを所有している分担研究者(小泉雄一郎、東北大金研、野村直之、東北大材料システム工学専攻)と、より緊密に連携することで、今年度は以下の事について取り組んだ。 溶融した金属にガスを噴霧し粉末にする工業的方法として知られるガスアトマイズ法によって、ナノポーラス構造になる金属前駆体粉末(Cu30Mn70)の作製を行った。そして、脱成分腐食をすることで、階層的ナノポーラス銅の作製に成功した。構造モデルには、フラクタル構造のMenger Spongeを採用した。そして、アルコール酸化特性を評価したところ、階層的ナノポーラス銅は、普通のナノポーラス銅よりも優れていることが明らかとなった。これには階層化することでイオン・電子の物質移動がよりスムーズになったからだと考えられる。 また、より汎用的な3Dプリンター(3D Bioplotter)を導入し、高知工科大学で装置の立ち上げをおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
異動に伴い、装置の立ち上げを行ったので時間を要した。ただ、金属前駆体粉末(Cu30Mn70)から電子レーザによる金属粉末焼結の3Dプリンターによる手法がうまくいき、第一の目標であった、3Dプリンターによる階層的ナノポーラス銅が作製できて成果として報告できたことはよかった。
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Strategy for Future Research Activity |
汎用的な3Dプリンター(3D Bioplotter)は導入し、動作実施を終えて、いろいろな材料に適用していきたい。そして、新規の多階層性ポーラス構造や新奇ハイブリッド材料の創製へと繋げていく。
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