2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Handwriting Process Data Exchange Platform and Its Application for Teaching and Learning at Higher Educational Institution
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17H06288
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
喜多 一 京都大学, 国際高等教育院, 教授 (20195241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錦織 宏 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10463837)
梶田 将司 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30273296)
酒井 博之 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (30283906)
木村 大治 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 教授 (40242573)
岡本 雅子 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特定助教 (50736783)
飯吉 透 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (60636059)
美濃 導彦 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (70166099)
元木 環 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (80362424)
森村 吉貴 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 特定准教授 (80578279)
竹田 晋也 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90212026)
青木 学聡 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (90402974)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 学習支援 / 手書き / オープンソース / 次世代デジタル学習環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
ソニー社製電子ペーパー端末(以下、電子ペーパー端末)および京都大学の教育現場を対象に,(1)手書きプロセスデータ,および (2)それが生成されている文脈情報(コンテキスト)をセンシングし,手書きプロセスデータ流通基盤に送出・蓄積・共有するための技術基盤の開発を,国際標準規格を策定しながら行ってきた.これらを具体的かつ実践的に進めるために,京都大学での4つの教育現場を対象とし,そこでの手書きプロセスデータの活用を明確にしたフィードバックを得ながら研究を推進することを目標に,手書きを伴う擬似課題演習実験を行うためのポータブルな環境を構築,試験データの取得を20名規模で行うとともに,得られた手書きプロセスデータを教育現場にフィードバックするためのビューアのプロトタイプ版の設計を行った.また,構築される手書きプロセスデータ流通基盤やその大学教育での利活用を推進するために次世代デジタル学習環境のオープンスタンダード・オープンソース両面で国際的なコミュニティを形成するため,IMS Global Learning Consortium 及び IMS Japan Society に加盟,これまでに築いてきた情報処理学会教育学習支援情報システム研究会,大学ICT推進協議会教育技術開発部会,Apereo Foundation, Ja Sakai Community での定期的な情報収集と意見交換会を通じて適切なインプットをプロジェクトに入れながら推進する体制が整った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で設定した下記の3項目のうち,本年度は項目1, 3 を中心に研究を進め、項目2の実施準備を行った. [項目1]手書きプロセスデータ流通のための技術基盤開発では,電子ペーパー端末において,手書きプロセスデータを取得,送信する機能の実証を京都大学在学生20名規模での擬似課題演習実験により行った.送出された手書きプロセスデータの集約については,大規模かつリアルタイム性を担保するため,米国メリーランド大学ボルチモア校(2018年8月)や米国UCバークレイ校(2018年10月)を訪問し,クラウドベースでの実装に関する情報を得るとともに今後の実装に向けた基本設計を行った.手書きプロセスデータの再生に関しては,特定の製品に依存しないポータビリティを意識して PDFファイルからアニメーション再生するプロトタイプ版の基本設計を行った. [項目2]大学教育を対象とした手書きプロセスデータの利活用では,研究分担者とともに試験利用を通じた実証実験を行うための体制を構築し議論を開始,それぞれの領域での利用可能性を取りまとめた.特に,芦生演習林でのフィールドワークや現場で働く指導医のための医学教育学プログラムでは,電子ペーパー端末を学生に試用してもらい,利用可能性を検討した. [項目3]国際コミュニティ形成ついては,IMS Global及びIMS Japan Society に加盟,カンファレンスやミーティングへの参加を開始するとともに,米国ミシガン大学の Severance 博士を招聘し,学術情報メディアセンターセミナー 「次世代学習環境と手書きプロセスデータの教育学習活用」として本研究プロジェクトのキックオフイベントを開催した.
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Strategy for Future Research Activity |
デジタルペーパーで利用する研究用のファームウェアについて企業側の事情で提供が遅れたために経費を平成30年度に繰越して実施したが,概ね当初の予定どおりの研究の進捗となった.また、市販されているデジタルペーパーに格納される PDF を解析し,アニメーションするビュアも並行して開発を進めることとなり,研究成果を活用する可能性も高くなったたため,今後の研究計画は当初の方針にこの点を織り込んで進める.
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Research Products
(2 results)