2017 Fiscal Year Annual Research Report
高密度電子流による金属ファインインジェクション技術の創出と超長ワイヤ創製への展開
Project/Area Number |
17H06516
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 康裕 東北大学, 工学研究科, 助教 (70803740)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 原子拡散 / エレクトロマイグレーション / インジェクション / ファインマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、高密度電子流による原子拡散を活用した金属ファインインジェクション技術の創出と単結晶金属超長ファインワイヤ創製への展開を目指し、本研究課題の核となる射出機構の研究開発を遂行し、以下の研究実績を得た。 1. 高密度電子流印加のための閉回路設計と射出機構の試作 原子拡散を引き起こす電子流印加のための閉回路を実現した。汎用金属ニードルに内径140μm円筒硼珪酸ガラスキャピラリを組み込み、電気炉内にて溶融したSnをステンレスシリンジを用いて加圧充填することで、キャピラリ内へ隙間なく導通部を形成することに成功した。 2. 微細孔の作製 金属材料射出のための微細孔作製を実施した。従来、微細孔作製に用いられていた集束イオンビーム装置ではなく、反応性イオンエッチング装置によりSi基板上に多数の微細孔を形成するメッシュ構造を導入した。これは高効率に大量のファインマテリアルを創製できる構造であり、Siメッシュを項目1のガラスキャピラリ先端部にカーボンペーストを用いて固定することで、射出機構を試作した。 3. 電子流印加による臨界射出圧力の検討 項目1、2の工程を経て試作した射出機構を用いて、電流印加によるファインマテリアル創製実験を試みた。射出機構においては溶融金属の表面張力や界面抵抗による射出抵抗から臨界射出圧力が存在することが推察されていた。創製実験において印加電流量を変化させることにより、蓄積原子量およびそれによって決定される内圧力を制御することで、臨界射出圧力の存在を実験的に確認することに成功した。さらに電子流印加のみでマイクロスフィアの創製に成功したことから、電子流印加による金属ファインマテリアルの射出機構が実現可能であることを実験的に示した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)