2017 Fiscal Year Annual Research Report
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17H06565
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中島 誠也 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (70802677)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 超原子価ヨウ素 / 酸化反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はこれまで成功例の無い「不斉配位子及び超原子価ヨウ素を用いる不斉反応開発 」を主目的としている。これまで、光学活性な超原子価ヨウ素を用いる反応は報告されていたものの、外部不斉配位子を用いた超原子価ヨウ素による不斉反応の成功例は皆無であった。以上の背景のもと我々は、キラルなN-オキシドを外部配位子とすることで光学活性超原子価ヨウ素錯体の形成が可能と考え研究に着手した。 不斉源としてまず始めに我々はプロリン誘導体を選択し、いくつかの光学活性プロリンN-オキシドの合成を行った。光学活性プロリンN-オキシド及び五価の超原子価ヨウ素であるIBX(2-ヨードキシ安息香酸)を重ジメチルスルホキシド中、1:1の比で混合を行い、1H NMRの測定を行った。その結果、プロリンN-オキシド及びIBXの単体での1H NMRと異なるスペクトルが得られた。すなわち、プロリンN-オキシド及びIBXが錯体を形成していることが示唆され、超原子価ヨウ素に対しプロリンN-オキシドが不斉配位子として作用し、光学活性な超原子価ヨウ素錯体が形成されることが確認された。 得られたIBX-プロリンN-オキシド錯体を不斉反応に応用すべく、まず始めに置換対象シクロヘキサノンのシクロヘキセノンへの非対称化による不斉酸化の検討を行った。1当量のシクロヘキサノン誘導体に対し、2当量のIBX-プロリンN-オキシド錯体を作用させ、反応を行ったところ、痕跡量ながらシクロヘキセノンが生成することが確認された。現在不斉収率の確認を行っている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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