2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanotransduction mechanism that controls site-specific tissue response in periodontal ligament
Project/Area Number |
17H06698
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
北見 公平 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20804579)
|
Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
|
Keywords | 歯根膜 / プライマリーシリア |
Outline of Annual Research Achievements |
歯根膜は機械的刺激に対し極めて鋭敏に反応する組織であるが、機械的刺激がいかに感知され、歯周組織改変を制御しているかについての理解は依然として乏しい。プライマリーシリアは、細胞表面に突出した非運動性の繊毛であり、外部環境の変化を細胞内シグナルへと変換する機能を持つことが知られている。プライマリーシリア上には種々の増殖因子受容体が集積し、ケモセンサーとして細胞応答の起点になるとされている。その一方で、プライマリーシリア自身が機械的刺激を直接感知するメカノセンサーとして機能していることも報告され、ケモ/メカノセンサーとしての幅広い機能の重要性が注目されている。本研究は、機械的刺激受容体としての機能が期待されるプライマリーシリアの歯根膜組織中の局在特性に着目し、矯正学的歯の移動モデルマウスを用いて、歯根膜組織の機械的刺激に対する細胞応答メカニズムを組織化学的に評価しようとするものである。 マウス歯根膜組織の解析から、歯根膜組織内でのプライマリーシリアの偏在が認められた。このことから歯根膜の部位特異的な組織改変にプライマリーシリアが関与していることが推察された。またクローズドコイルスプリングを用いた矯正学的歯の移動モデルマウスの組織解析では、歯根膜組織中の増殖期細胞がコイル設置後およそ36時間後の牽引側で顕著に増加していた。このことは、歯根膜細胞が機械的刺激に対して速やかに応答する機構を有していることを示唆している。その一方で、増殖期細胞は歯根膜牽引側に全体的に存在し、明らかな偏在は見受けられなかった。 以上の結果から、歯根膜の部位特異的な組織改変に関わる細胞応答は、コイル設置後の極めて初期の段階で惹起されていることが示唆された。今後は、力学的負荷開始後の、より初期の段階での組織応答について解析していく必要がある。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|