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2017 Fiscal Year Annual Research Report

誘導型新規制御性CD8aa T細胞の分化制御機構、及び免疫反応制御機構の解析

Research Project

Project/Area Number 17H06717
Research InstitutionUniversity of Fukui

Principal Investigator

南部 由希子  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (70580380)

Project Period (FY) 2017-08-25 – 2019-03-31
Keywords免疫学 / 制御性T細胞
Outline of Annual Research Achievements

免疫システムにおいて、外敵を適切に攻撃し、自己を攻撃しないように適切に制御する必要がある。しかし、自己・非自己を決定する明確な境界は存在しておらず、抗原特異性に依存した免疫反応の開始・抑制の決定のみで様々な局面に対応することは難しい。例えば、複数の抗原に対する免疫反応が同時に起きた際に、抗原ごとに免疫反応を持続させるのか、収束に向かわせるのか決定する必要がある。これらの機能を所持した、免疫抑制細胞の存在は想定されているが、その実態は未だ不明である。一方で、活性化T細胞特異的に免疫抑制作用を持つ、CD8T細胞(CD8aa及びCD8ab T細胞)の存在が明らかになって来た。しかし、これらの抗原特異的な免疫抑制機能を持った制御性CD8T細胞の、分化に必要な因子や免疫制御機構の詳細は明らかになっていない。
申請者は、免疫反応に伴いCD4T細胞がCD8aa T細胞に分化することを、世界で初めて発見した。この細胞分化は、誘導性制御性T細胞(iTreg)と同じ刺激で誘導されることから、iTregとは別の機構で免疫を抑制する未知の制御性T細胞である可能性が示唆された。
本年度は、CD4T細胞からCD8aa T細胞への分化過程を詳細に検討するため、in vitroにてCD4 T細胞から誘導したCD8aa T細胞のmRNAを調整し、遺伝子発現解析を行う。この結果を通常の分化過程を経て得られたCD8ab T細胞やCD4 T細胞、iTreg細胞と比較することによってCD4からCD8aaへの分化に特異的な遺伝子の同定を目指す。さらに、生体内でCD4T細胞から誘導されたCD8aaT細胞の遺伝子発現も解析する。現状では、これらの細胞の一部を調整できたため、調整できたmRNA サンプルを先行して、遺伝子発現解析を行なったところである。今サンプル間で発現の異なる遺伝子の抽出作業を行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成29年度は、CD4 T細胞からCD8aa T細胞の遺伝子発現解析を行い、CD4T細胞からCD8aa T細胞への分化機構を明らかにする予定であった。しかし、in vivoでCD4 T細胞から誘導されたCD8aa T細胞を得るために、想定より時間がかかってしまった。また、予定した細胞集団よりも種類を増やして解析しようとしているため、当初の予定より若干の遅れが生じている。現在は、概要でも記載したように、必要な細胞集団の一部のデータが得られたので、サンプル間での遺伝子発現を比較する解析を行っているところである。また、調整の遅れている細胞集団の遺伝子発現データを取っているところである。

Strategy for Future Research Activity

「CD4 T細胞から誘導されたCD8aa T細胞」をモニターできるようにすることが、非常に重要である。モニターに必要なマウスが、いつできるのかが実験の律速段階になるため、平成29年度の計画で終了していない部分を進めつつマウスの作成を行う。必要な遺伝子座にCreERT2やDTRをノックインしたマウスを作成する必要があるが、ES細胞に入れる方法だけではなく、ゲノム編集を用いた方法など、幾つかの方法を検討し同時に進めていく予定である。

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Published: 2018-12-17  

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