2018 Fiscal Year Annual Research Report
A study of the supernova nucleosynthesis of phosphorus with near-infrared spectral mapping of supernova remnants
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17H06739
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
國生 拓摩 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (60803442)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 近赤外線分光器 / 超新星残骸 |
Outline of Annual Research Achievements |
リンは生命を構成する重要な元素の一つであるが、その生成メカニズムはよく理解されていない。本研究では、南アフリカ望遠鏡IRSFに搭載する近赤外線分光器を新しく開発し、超新星残骸における近赤外線[PII]輝線を系統的に観測する。この観測結果からリンの空間分布や生成量を調べ、超新星爆発によるリンの生成メカニズムを明らかにする。 本年度は、費用やスケジュールを考慮し、IRSF望遠鏡ではなく鹿児島大学の1m望遠鏡に分光器を取り付け、北半球から観測できる超新星残骸を対象に研究を進める方針に切り替えた。分光器の開発では、分光系とスリットビュワーの光学アラインメントが設計通りであることと、昨年度に開発した読み出し回路を用いて両モジュールの検出器が駆動できることを確認し、2018年中に本装置は完成した。しかし、鹿児島大学の望遠鏡が落雷のため故障するというトラブルがあり、その復旧に時間を要した。このため、スケジュールにさらに遅れが生じたものの、望遠鏡の修理後、2018年度末に分光器を望遠鏡へ取り付け、星などの天体スペクトルの観測に成功した。 大気の輝線や人工輝線光源の測定により、分光器の波長キャリブレーションを行うとともに、波長分解能が設計通りであることを確かめた。今後は様々な明るさの標準星を観測し、分光系とスリットビュワー両方の限界等級とスループットを見積もり、設計通りであることを確認する。これらの装置評価と平行して、超新星残骸サンプルの[PII]輝線の観測と解析を行う。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)