2017 Fiscal Year Annual Research Report
Heat-stimuli-enhanced osteogenesis for clinical application
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17H06751
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大田 剛広 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (30801451)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 骨形成 / 温熱治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の予定通り、ラット、家兎を用いて動物モデルを作成した。過去の実験内容に基づき加温モデルを作成し、加温群、コントロール群に分類し温熱刺激を加温群に対して施行した。 別途骨孔のみを作成した群も作成し、各群に対して4週の加温を行い各種評価を行う方針とした。結果はそれぞれ2週、4週、6週で評価し新規骨形成量、骨密度を評価した。 当初4週評価時において加温群でより多くの骨形成が認められたものの、加温群では主にラットで体重減少を生じる個体が散見され、麻酔によるストレスが考えられた。麻酔方法を変更するとともにコントロール群においても麻酔のみは施行する方針とした。麻酔方法の変更とコントロール群にも同様の処置を行うことで4週時点での体重減少は非顕在化し、加温群、コントロール群間での差はなくなった。 また、上記を含めた実験初期において骨形成に予期しなかった結果のばらつきが生じたため追加で動物モデルを作成し個体差であるか他の要因があるのかを確認する必要が生じた。結果のばらつきを評価するためにmicro CT撮影時の動物モデルの固定方法や撮像条件などの調整を行った。上記の改善と検体数を増すことでばらつきは収束し結果のばらつきは個体差によるものと判断した。 また、当初の予定通り非脱灰標本の作製を行うとともに組織形態学的検討についても開始したものの、前記の通り動物モデルの作成と評価に調整が必要となったため当初計画に対して遅れが生じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年12月、動物モデルにおける本研究の画像評価、組織学的評価、解析の過程で新規骨形成に当初予期しなかった個体差によると考えられるばらつきが見られたため、この現象の本質が単純な個体差によるものか、温熱刺激が関与しているのかを見極める必要が生じた。研究継続にあたりこの確認が不可欠であることから、追加の動物モデルの作成と画像、組織学的評価、解析を追加する必要が生じた。 このため動物モデルの再作成が必要となり、約3か月程度実験計画が遅延することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
前記の通りの遅延が生じたものの実験計画を予定通り施行し結果を確認する。
また本年度経過中の暫定結果ではあるが温熱刺激が骨形成に有用である可能性が高くなったため、本研究の最終的なゴールである人を対象とした第一相の臨床研究についても計画を進める。
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