2017 Fiscal Year Annual Research Report
Statistical-mechanical approach for nonconvex compressed sensing and sparse modeling for correlated signals
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17H06758
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
高邉 賢史 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60804218)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 統計力学 / 圧縮センシング / 情報統計力学 / レプリカ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
報告者は本年度以下の課題について研究を行った. 第一に,圧縮センシングの一種である非凸ノルム正則化に対して統計力学的な解析を行った.従来の研究ではレプリカ対称性と呼ばれる平均場近似上の仮定に基づいた解析がなされてきたものの,非凸最適化問題である本問題ではレプリカ対称性の破れが期待されていた.本研究では,レプリカ対称性の破れを検証するための一般的な解析的手法を用いることで,従来研究では正しく検証されていなかった非凸ノルム正則化におけるレプリカ対称性の破れを明らかにした.また,本研究を通じて,非凸ノルム正則化のの近似反復アルゴリズムの安定性及び性能改善に向けた方策が得られており,現在検討中である. 第二に,凸な圧縮センシングに対する学習可能な反復アルゴリズムの開発が挙げられる.既存の反復アルゴリズムに対してニューラルネットワークを適用することで,圧縮センシングにおける事前分布や観測過程に対して冗長的かつ効率的に動作するアルゴリズムを提案した. 第三に,統計力学的な解析手法の工学的な各種問題に対する応用を行った.具体的には,通信分野における双方向通信路に対する空間結合低密度パリティ検査符号の典型性能解析やワイヤレス・センサ・ネットワークにおけるセンサノード故障に対する連結性についての相転移現象に関する解析が挙げられる.また,組合せ最適化問題に対する効率的アルゴリズムの研究も行っている. 以上の各成果は,現在査読付き論文誌及び国際会議に発表準備中または投稿中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の想定通り非凸ノルム正則化におけるレプリカ対称性の破れを明らかにした点で本研究課題は概ね順調に進展している.また,非凸ノルム正則化に限らず,誤り訂正符号,ネットワーク科学,組合せ最適化問題等幅広い工学的課題に対して統計力学的解析を応用している点は当初の想定を超えた進展であるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
非凸ノルム正則化に関する反復アルゴリズムはいくつかの提案がなされているが,いずれもアルゴリズムに与える初期条件に依存して性能が大きく異なることが知られている.本研究の解析を通じてこれを改善する方策が得られており,今後数値的な検証を行う予定である.
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